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かたみ


しつけさえ解かれぬままで畳紙たとうしの中で二代の時を刻み来

母のだとただそれだけを抱え来た重さを我はわかてずに秋

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祖母のだという着物や羽織が母の手元にまだあった。
それも、しつけ糸がついたままで。
一度も袖を通さずに大事に持っていたんだろうけど

着ないでしょ?いや、着れないでしょ?もう。

処分しろと言ったアタシは鬼なんだろうか。




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