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組織が本気で取組みたくなる女性活躍を考えてみた#1

こんにちは。育休スクラをはじめとした法人研修サービスのマネージャーをしていますNOKIOOの池上です。私たちは女性活躍を起点に組織が発展することを目指して事業を展開しています。女性活躍をテーマに毎月開催している人事担当者向け無料セミナーから要はなんなんだっけ?というポイントをまとめていきたいと思っています。

今回は「組織が本気で取組みたくなる女性活躍」の回から、ポイントをまとめてみたいなと思います。この記事は、女性活躍の現状や課題を整理し、そこから組織が本気で取組みたくなる女性活躍はどんなものかを考えていくような構成にしています。

女性活躍ってうまくいってないんです

女性活躍は1986年の雇用機会均等法の法整備から始まり、1999年の男女共同参画社会基本法、2015年の女性活躍推進法等と法整備は盛んに行われてきました。

また、2003年には「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%程度になるよう期待する。」という目標(平成15年6月20日男女共同参画推進本部決定。通称「2030(ニイマルサンマル)」)が掲げられました。

結果はどうだったか、ご存じの通り見事に未達で終わりました。

また、女性側の意識としても「管理職になりたい」と考える人は18.7%と低く、女性自身の管理職への意欲も育っていない状況です。

そもそも女性活躍ってなんなんでしょう

女性活躍推進の指標として「管理職比率」がよく話題とされていますが、女性活躍ってそもそもなんなんでしょうか。事業主行動計画策定指針(平成二十七年内閣官房、内閣府、総務省、厚生労働省告示第一号)ではこんな風に女性活躍の意義が定義されています。

女性の活躍の意義
「女性の活躍」とは、一人一人の女性が、その個性と能力を十分に発揮できることである。女性の管理職比率の上昇は、女性の活躍の一側面を測るものであるが、女性の活躍は、それだけでなく、あらゆる職階や非正規雇用を含めたあらゆる雇用形態等で働く一人一人の女性が、その個性と能力を十分に発揮できることを目指して推進する必要がある

この定義からは管理職比率だけが目標ではなく、働くひとりひとりがその個性と能力を十分に発揮できることを目指すことと捉えることができます。ここから、私たちはこんな風に女性活躍の定義を言語化しています。

私たちが考える女性活躍の定義
女性活躍とは、女性が時間当たりの生産性高く仕事をし、事業や組織の中で中心的役割を果たすこと。また、女性が仕事や現場に愛着を持って取組み、仕事を通じて成長できること。

どうでしょうか。私たちが考える女性活躍の定義の太字の「女性」の部分に注目してください。ここにはどんな主語を入れても成り立ちます。例えば、「外国人」「高齢者」「障害者」「LGBT」「多様な働き方を選択する人」です。

女性活躍とは、誰もが活躍できる職場(ダイバーシティ・インクルージョン)の一部分と言えます。

女性活躍のトレンドは女性支援から女性起点へ

女性活躍の長い歴史の中で、女性活躍のトレンドが変化してきたと感じています。4~5年前までの女性活躍の取組みは、女性支援の考え方だったんじゃないかなと思います。

女性支援の取組みのニュアンス
女性って弱い存在で弱い立場だし、機会に恵まれず活躍の場がないかわいそう。しかも子育てや介護で制約を受けがちだし、だからせめて働き続けてもらうためにいろいろサポートしてあげなきゃいけないよね。

ここ数年は女性支援の取組みに加えて、女性を起点に組織発展の考え方も含みはじめたと思います。

女性起点の取組みのニュアンス
男性中心の硬直した組織を変えて、新しい成果を上げ方・勝ち方を獲得したい。さらに、働く人の事情や価値観が多様化に対応しながら組織の固定概念を破り、いきいきと働くことができる職場づくりを目指す。

ーー今回の女性活躍ってそもそもなんだっけを踏まえて、次回は女性活躍に取組むべき理由と進まない理由を考えていきます。

人事担当者向け無料セミナーの紹介

女性活躍をテーマにした人事担当者向け無料セミナーを毎月開催しています。特長はスピーカーと対話しながら進める双方向ライブ型セミナーで、参加者の悩みや課題に応えながら進行する点です。セミナーが終わるころには、「腹落ち感」たっぷりの内容になっています。今後の開催情報は以下よりご欄ください。

■スピーカー紹介
ー沢渡 あまね
あまねキャリア工房代表/なないろのはな取締役/株式会社NOKIOO顧問

日産自動車、NTTデータ(オフィスソリューション統括部)、大手製薬会社などを経て、2014年秋より現業。情報システム部門、ネットワークソリューション事業部門、広報部門などを経験。現在は企業の業務プロセスやインターナルコミュニケーション改善の講演・アドバイザー・執筆活動などを行っている。NTTデータでは、ITサービスマネージャーとして社内外のサービスデスクやヘルプデスクの立ち上げ・運用・改善やビジネスプロセスアウトソーシングも手がける。これまで300を超える企業・自治体・官公庁で、働き方改革、マネジメント変革、組織改革の支援および経営層・管理職・中堅人材の育成も行う。これまで指導した受講生は4,000名以上。
著書『職場の問題地図』『マネージャーの問題地図』『働き方の問題地図』『職場の科学』など。

ー小田木 朝子
株式会社NOKIOO取締役/経営学修士

ウェブマーケティングの法人営業などを経て、NOKIOO創業メンバーとして参画。教育研修事業担当役員。2011年、中小企業診断士資格取得。2013年、自身の経験を活かし女性の社会参画支援事業『ON-MOプロジェクト』を立ち上げ、会員6,000名を超えるネットワークを育成。2016年12月『一般社団法人 育勉普及協会』を設立。2020年、オンライン教育サービス『育休スクラ』を立ち上げ、経験学習による人材開発・オンラインを活用したキャリア開発とアクティブラーニングを法人・個人向けに提供。グロービス経営大学院修了。
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●アクティブ・ブック・ダイアローグ®認定ファシリテーター