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異世界転生ものをゲーム実況だと思って読むと妙な納得感がある.

ストーリーへの圧倒的な安心感というものがあると思う.日本のRPGゲームのシナリオはほとんどの場合で裏切られにくい.絶対に倒せないラスボスはほぼいないし,世界が救えないRPGもほぼない.もちろんバッドエンドルートがあるものもあるけれど,大体が大団円だ.そんなことを考えるうちに,あーこれはゲーム実況だったのか,と異世界転生ものの妙な納得感について考えていた.

あまりゲーム実況は見ないタイプだけれど,ゲームを自分でやるほど体力がないこともある.

FF7Rをクリアする様子を見ているくらいにはゲームが好きなのだけれど,情熱大陸に出た頃は徹夜すればゲームする時間が取れたけど,今はかなり厳しい感じになってしまった.なので時間の捻出という観点では望み薄だ.

たまたま異世界転生もののコミカライズをまとめて読む機会があったのだけれど,それを読んでいるときにこの安心感というか出落ち感というか展開が読めるけれど読んでいる感じというか,この感覚を何に例えたらいいか考えていた.

ぴったりなものがゲーム実況だった.

RPGのゲーム実況の「副音声」的な役回りが転生された主人公の1人語りに似ている.なるほどパラメーターの話とかは普通RPGゲームではプレイするプレーヤーの脳内に存在するのみで副音声的な挿入はされにくい.

なるほど,「広義のゲームを楽しむ手法の一つ」としてなろう小説を位置付けるとこれは意外と理解しやすいのかもしれない.一時期は臨死体験に起因する宗教的儀式なのではないかと思っていた.

そう思い立ってから異世界転生とゲーム実況を調べてみると過去に何人かそういう考え方に至った人もいるようだ(2016年2017年の記事とそれに呼応するtweet(70個くらい)などが見つかった),まずはその辺のサーベイをしながら,まとめていこう.その後議論されてなかったことを整理する.今日はそんなことを考えながら.

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