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結婚12年で思う、「結婚する」ということ

結婚して12年が経った。

奥さんとは何度か大ゲンカをしたが、離婚の危機は一度もない。夫婦って、ケンカもしなくなった時に離婚するのではないだろうか。

結婚生活の過ごし方は人それぞれだけど、結婚して12年経って思う「結婚の現実」を書き留めておきたいと思う。

恋愛感情は必ず冷める

いきなりだけど。

燃え上がった恋はいつかは必ず冷める。冷めないのは、結ばれなかった恋と片思いの恋。

人が人を「好き」だと思う感情を科学的に見ると、「好き」という感情を抱いている時、その人の脳からは「フェニルエチルアミン(PEA)」という脳内物質が出ているんだそうだ。

いわゆる恋愛ホルモンってやつ。分泌されるとキモチイイやつ。

だから、好きな人のことをもっと見ていたい、考えていたいというは、そのまま「もっとPEAを分泌したい」と思っているということになる。

つまり恋愛感情が燃え上がっている状態というのは、PEAの中毒状態。失恋がツライのは、枯渇してしまったPEAの禁断症状なのかもね。

しかしこのPEA、同じ対象に対しては早くて3ヶ月、長くても4年で出なくなるそうだ。PEAが出なくなった状態というのは、つまりは恋愛感情が冷めた状態。

このように、ウキウキとした恋愛感情のトキメキというのは、時間とともに必ず薄れていく。

それが人間。だって人間だもの。

結婚生活の本当のスタート

好きで好きでたまらないという恋心は、あくまでも男女の出会いのきっかけ。でも恋愛感情が冷めたからといって、結婚相手が自分にとって特別な存在であることには変わらない。

そう、結婚生活とは、恋愛感情が冷めてからが本当のスタートなのだ。

結婚生活というのは、相手に対して恋愛感情の代わりに「愛情」を持ち続けるものだと、私は考えている。

「愛情を持つ」とは

「愛情を持つ」というのは、「どうすれば相手が幸せになるのかを考えること」だ。それは「思いやり」と言い換えることもできる。

あなたは自分が何のために結婚をするのか、したのか、考えたことがあるだろうか。

私が今の奥さんと結婚したのは「1人で生きて行くよりも、この人と生きて行く方が絶対に幸せだ」と思ったからだ。

だから、自分と「自分を幸せにしてくれる奥さん」が日々幸せになるために、今でも結婚生活を続けている。そしてどうすれば奥さんが今以上に幸せになれるのかを、常に考えている。それが奥さんに対する愛情であり、私はその愛情を待ち続ける努力をしている。

そう、「努力」なのだ。

愛情を持ち続ける努力

「愛情」は恋愛感情のように、人の心に突然湧き出てくるものでは無い。長く付き合うことによって、相手に対して抱くようになるものだ。

そして恋愛感情との大きな違いは、努力すれば持ち続けることができるところ。

円満な結婚生活を維持するために、夫婦がお互いにしなければならない「努力」には、次の2つがある。

・相手に対して愛情を持つようにする努力
・相手に愛情を持ってもらえるようにする努力

夫婦がお互いにこの2つの努力をし続けること。それが、円満な結婚生活を維持する条件だ。

実は結婚式で誓う

「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

これは結婚式でのお決まりのフレーズなので、本気で意識する人はほとんどいないと思う。

しかし実は、これが結婚生活の本質だ。やはり重要なフレーズだからこそ、定型文としてずっと残っているのだろう。

「真心を尽くし、お互いが相手の幸せのために生きる」

シンプルだが、これこそ夫婦がお互いに愛情を持ち続けることであり、結婚生活の本質なのだ。

理想の結婚相手とは

誰でも自分が結婚する相手には、顔、身体、性格、収入、思想、実家の資産等々、様々な条件を求めるものだ。

しかし一つだけ、誰にでも当てはまる「理想の結婚相手の条件」がある。

それは「相手の幸せのために生きることができる人」だ。

結婚生活を円満に過ごすためには、夫婦がお互いに、相手の幸せのために生きることができなければならない。これは結婚する上での必須条件だ。

自分が相手のことを思い続けているからこそ、相手も自分のことを思い続けてくれる。

逆に、相手が自分のことを思い続けてくれているからこそ、自分も相手のことを思い続ける事ができる。

だから、夫婦のどちらかが相手を思いやることを止めると、そこから夫婦関係は崩れ始める。

でも結婚生活には、本当にいろいろなことがある。何十年もずっと「相手の幸せのために生きる」ということをするのは、相当な努力が必要だ。

「理想の結婚相手」の必須条件を正確に言うならば、「相手の幸せのために生きる努力」を、終生続けることができる人

ということになる。まさに、

「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くす」

これができる人だ。

ほとんどの人は軽く「誓います!」と言うが、これは相当重い誓いなのだ。

子供の存在

子供の有無で、結婚に対する考え方は違ってくると思う。

幸運にも、私には子供がいる。二人の男の子だ。しかも二人とも超イケメンで超優秀で、自分にはもったいないくらいだ。

「子供が産まれた瞬間、世界の中心が自分ではなくなったことを実感した」

これは私が大好きな言葉で、誰かは忘れてしまったが、どこかの国のミュージシャンがテレビで言っていた言葉だ。

確かに子供が産まれると、世界で一番大切なものが自分ではなく、自分の子供になる。世界の中心が自分ではなくなる。

従って自分と自分の結婚相手にとって世界で一番大切なものは、二人で作った自分達の子供だ。そして子供を幸せにするための努力は、そのまま結婚相手を幸せにするための努力となる。

しかし子育てにおいて、夫婦のどちらか一方が自分のやり方を押し通そうとすることは、子供の幸せしか考えておらず、結婚相手のことを何も考えていないことになる。

結婚生活を維持するための努力は、結婚相手を幸せにする努力を続けること、だったはず。

だから子育てにおいては、子供の幸せだけを考えるのではなく、結婚相手のことも同時に考える必要がある。そうしなければ万事がうまくいくことはない。

そしてもちろん、夫婦のどちらかが子供を幸せにする努力をしなくなると、そこから夫婦関係は崩れ始める。

勝手な奴は別れる

要するに、勝手な人は結婚に向いていない。

・結婚相手と自分の子供のことを、幸せにする努力のできない人。
・いつまで経っても一番大切なのが自分。

そういう人は、「他人を幸せにする能力」が低いのだ。そしてそれは同時に「他人に幸せにしてもらう能力」が低いことをも意味する。

もちろん、別の形で他人を幸せにする方法もあるだろう。例えばビジネスで成功して多額の寄付とするとか。

でもここで話しているのは、結婚する場合の話だ。

結婚する上で最も重要なこと

もしあなたがまだ結婚していないのであれば、あなたは自分に「他人を幸せにする能力」「他人に幸せにしてもらう能力」があるかどうか心配ではないだろうか。

大丈夫。

結婚してから努力すればいいのだ。その努力は誰にだってできる。

だから重要なのは、努力したくなるような相手と結婚することだ。

「この人のためならずっと努力できる」

そう思える相手と結婚することが、結婚する上で最も重要なことなのだ。

最後に

相手を幸せにする方法は人それぞれだ。

家族の時間を大切にしたい人もいれば、旦那は家にお金さえ入れてくれればいい、という人もいるだろう。夜の夫婦の営みも、週一がいい人もいれば、年に一度でいい人もいるだろう。

大事なのは、どちらか一方が自分の希望ばかりを通そうとせず、夫婦がお互い幸せになる方法を、夫婦で決めることだ。

そしてそれはつまり、円満な結婚生活を維持する努力を、夫婦がお互いにし続けることでもある。

結婚とは、努力無しには続かないもの。

夫婦二人で幸せな家庭を築くための努力をし続けること。それが「結婚」というものだ。

結婚12年で思う「結婚とは」でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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