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2020年11月の記事一覧

#3:中澤豊著『哲学者マクルーハン』

 中澤豊著『哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論』(講談社, 2019年)を読んだ。非常に刺激的で興味深かった。本書の冒頭に登場する竹村健一氏をテレビタレントとして記憶はしていても、日本でも「マクルーハン 旋風」なるものがあったことは知らなかった。何だか胡散臭いことを主張した人(?)という程度のぼんやりとした印象しか持っていなかったが、それは大きな間違いであったようだ。  私自身、特に自分の仕事の中で繰り返しぶつかるのが、現在の社会と教育における「知のあり方」の