いつまでも忘れたくない気持ち。

私に夢なんてなかった。
何か成し遂げたいと思うこともあったけど、具体性もなければ、なぜやるのかもわかっていないから、長続きはしなかった。

そんな私が今日、始めて「やりたい」ときちんと言葉にした。
話しながら、涙が出た。
話を聞いてくれていた友達も、涙を流しながら聞いてくれた。

今まで、一度も言葉にして言ったことはなかったし、自分にそんな気持ちがあることも認識できていなかったから、言いながら少しびっくりした。


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私の話を聞いてくれたのは、私のとてもとても尊敬する友達。誰よりも頑張り屋で、誰よりも優しい。そして、誰よりも率直な意見を私にくれる。

今日も今日とて就職活動の話から始まった会話。いつもと同じように、終着点は「やりたいことやりなよ」だった。だけど、あまりに何度もこの話をしすぎて、「結局やりたいことって何で、なぜ今になっても始められていないのか」と少し深堀った話が今日は展開された。

私は、「デザイン」にとても興味があるけれど、始められないでいた。理由はたくさんあって、「今は研究があるし、、、」「バイトが、、、」「お金が、、、」などなどだった。そして、もう一つ大きな問題だったのは、デザインを学んだ先が自分で想像できなかったからだった。

私が今までデザインをやりたいと思っていた理由は、なんだかカッコいい。の一つだった。この理由も別に悪くないんだけれども、「かっこいい」でとどまってる以上、”仕事”にできない。というのが私の感覚で、かっこいいからという理由でデザイナーを目指すことが私には想像できなかった。

そこで、私は、デザインを学んだ先にあることをひたすら考えた。

いろんな話をしながら考えた。

あーでもない、こーでもないと考えた。

数十分話を続けながら、自然な流れで私の口から出たのは

「私、将来、デザインをやりたいんだけどね、幅広く。空間もデザインしてみたいし、ライフスタイルとか、もちろんパッケージとかも。それで、いつかそのスキルを使って、ひとつの空間をデザインしたいと思ってる。

その空間では、訪れた人が、誰かのことを想って時間を過ごす。そういう空間。

私の感覚では、文房具ってすごく温かいものだと思っていて、素敵な文房具を使って、手紙を書いたり、何か作って誰かにあげることって、すごく愛のこもった行動だと思う。だから、例えばの話だけど、私の作る空間で、訪れた人が、誰かを想って、手紙を書いたり、何か作ったりする。そしてそれを誰かに届ける。届けたい相手と来てもいい。

私は、そういう空間を作りたいし、その空間をつくるのにはたくさんの手段があるだろうけど、私は”デザイナー”としてその空間を作りたい」


という話だった。

話をしながら、私の目からは涙が流れていた。

私の気持ちがあふれ出てたのか、目の前に座ってる友達も泣いていた。


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今日分かったのは、私が「相手のことを想える人が増えること」をとても強く望んでいるということ。

私がこの価値観を昔から大切にできていたわけじゃない。むしろ疎かにしてきた。けれど、日々の生活のなかで「相手を想うこと」の大切さと、人に想われることのうれしさを人一倍感じてきた自負があるから、この価値観を大切にしたいと思っている。


今まで、自分の軸がなくて、あっち行ったり、こっち行ったり、何でもかんでも複雑に考えていたけれど、今日の発見でもう少しシンプルに考えられそうな気がする。

そして、この「自分の価値観に気づく」というのは、遠くの目標に向かう力だけでなく、目の前のものにフォーカスする力もくれる。

目指すものはとても抽象的。だからこそいろんなアプローチができるし、今、私がどうやってアプローチしていくかは明確にわからない。

だからこそ、目の前のものを全力でやることに意味がある。ということに気づいた。目の前のものに打ち込む、それが前進への一番の近道だと確信できるようになった。



一つの発見でこんなにもとらえ方が変わるもんなのかと、内心怖い。

明日になったら、「なんかこっぱずかしい夢の話したな。ははは。」ってならないだろうかと、怖い。

いつだって自分をうたがいまくって、何も信じられなかったから、今回自分が確信したことも、また懐疑感を抱くんじゃないかと不安。

だけど、今回ばかりは、自分を信じたい。

あの話をした時、私の中に嘘はなかった。

というか、疑ったって、仕方ない。疑ったところで、また迷路に陥るだけだから。だから、今回は自分を信じる。友達にも誓った。

これからが、本番になる。
やっとスタートラインに立てたというところだ。


今は、少し高ぶっているから、何でもできるような気がするけれど、意識は変わったものの、所詮わたしだ。なかなかうまくスイッチは入らない。それに、いつだって「やっぱやーめた」となる可能性がある。それを重々、それはもう、重々。理解してゆっくり進めていこうと思う。


いつか、私が空間を作れる日まで、少しずつ、前進していきたい。

心得ておくことは

守りたい価値観を守り抜くこと。

比べるのは昨日の自分と、自分の目標との差だけということ。

いつでも方向転換可能だということ。

口じゃなくて足を動かすこと。


では、また。










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