開業を決意したきっかけは顔面神経麻痺でした
こんにちは「さらさ」です。日本茶カフェを経営しています。今回は開業を決意したきっかけについてです。
普段は「どうしてお茶屋さんに?」と聞かれたら、「何かあたらしいことをしたくて調べていたら、お茶の資格をみつけて、これだ!と思ったから」とだけ答えています。
でも、本当は病気がきっかけでした。
発症した日
趣味のサックス。ある日、いつものように吹こうとしたけれど…吹けない。何度やっても…吹けない。
何がなんだかわからないまま「また明日練習しよう…」と手をとめました。
そして、その日の夜。歯をみがいてうがいをすると…まるで水鉄砲のように、口から水が「ピューッ」と勢いよく飛び出したんです。
なに???
びっくりしたけれど状況がよくわからず、そのままに。
そして次の日、やっぱり吹けない。吹こうとすればするほど息がもれて吹けない。
「もしかして脳に何かが起こっているのかも…」不安になり、試しにピアノを弾いてみることにしました。
指はちゃんと動いてる…じゃあ、いったい何が起こっているんだろう?
その直後、鏡にうつった自分の顔が、一瞬歪んだ。
えっ!?
ー・ー
今すぐ病院へ
これはただ事じゃない。ただ事じゃないのはわかったけれど、何の病気なのか、どこの病院に行けばいいのかもわからない。
あぁ、どうすれば…気が動転したまま仕事を終え、帰宅。とにかく調べてみないと。
検索して出てきたのは「今すぐ病院へ」と書かれた大きな赤い文字。
どれだけ調べても「一刻も早く」とか「早急に」など、緊急性のある内容でした。
どうしよう、もう丸2日も経っている…。
とりあえず耳鼻科に行けばいいみたい。もし、診てもらえなくても、どこか紹介してくれるはず。
次の日の朝、いつも通っている耳鼻科へ行くことにしました。
ー・ー
診断は顔面神経麻痺
受付時間より少し早めに行って状況を伝え、診てもらえるか確認。「診ます」の返答にホッとしました。
診断結果は「顔面神経麻痺」でした。
治療をはじめるまでに3日もかかってしまったけれど、幸いにも軽症。点滴を受けるため、毎日通院することになりました。
何人かの先生が診てくださって、「お仕事が大変なのでは?」「お休みはちゃんとあるの?」「とにかく安静にしていないと」と、何度も言われてやっと気がつきました。
仕事が好きだったから、疲れを感じることもなく、無理しすぎていたんです。
ー・ー
お茶との出会い
顔だけじゃなく、体もしんどい。
そんなとき、ふと「他に、何か自分にできることないのかな?」と、思って調べていると、目にとまったのが「日本茶インストラクター」という資格。
「これだ!この資格を取ってお茶屋さんになろう!」開業を決意した瞬間でした。
わたしの場合は、茶道や煎茶道をならっていたわけでもなく、とくにお茶に凝っていたわけでもありません。
お茶のことなんて、まだ何もしらないのに、なぜか惹かれたんです。
子どものころから、なんとなくなりたかったお店屋さん。
興味があった飲食関係。
ずっと鍵盤楽器をしていたので、音楽の道にすすみたいと思ったこともありました。
でも、なにをすればいいのかわからないまま大人になって…出会ったのがお茶でした。
病気になったことで考えかたが変わり、いろんな思いがわきあがってきたのかもしれません。
そして、発症から数ヵ月後。リハビリをして、少しずつサックスが吹けるようになりました。もちろん、今でもたのしく演奏しています。
ー・ー
自分をみつめなおすきっかけが、
開業を決意するきっかけになりました。
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