【忘却度0%】ローマの休日
1992年2月23日、テレビの録画で鑑賞。
まあ忘れるわけないですよね。
子供のころから何度見たことでしょう。あらすじとか監督とかキャストとかいまさら言うまでもないので、私が昔から、しょっちゅう原稿に書いてることを改めてここに記します(たぶん私が初めて指摘したと自負してます)。
この日本人が大好きな映画、しかしそのうちかなりの確率である誤解をしてると思うのです。
それはオードリー・ヘプバーンのアン王女の髪を切る美容師マリオ。
彼を「オネエっぽい」と思ってないでしょうか。
でもよく考えれば、アン王女を船着場のダンスパーティに誘うくらいなのだから、典型的な女好きな「イタリア人」のはず。でもなぜ、オネエっぽいと思ってしまったのか。
マリオの吹き替えを担当した広川太一郎さんが仕掛けた罠だったんですね。
いまでも美容系にはそっち方面の方も多いですけど、カリスマ美容師とかが出てくる前はもっと、美容師さんはオネエの人が多いイメージがありました。そして広川さんは、「女好きなイタリア人」ではなく、「オネエっぽい美容師」としてマリオを演じたんですね。
「まあ素敵なおぐしだこと。カットなさいますの?」
「わかったわ、あなたモデルでしょう。ねえ」
「本当に切っていいの。ばさっ、ばさっ、はあ」
超名シーン。そして日本人の何割かは、マリオをオネエっぽいと認識してしまったのでした。
後に安原義人さんがマリオを演じたバージョンも見ましたが、オネエ感はありませんでした。それが正しいんですけどね。
<ポスターを見てみよう>
やはりジャケットとかバリエーションが山ほど。
<ネットで調べてみる>
すごい、吹き替えが8バージョンもある。城達也さん、池田昌子さん、広川太一郎さんのでも2バージョンある。
逆に安原義人さんバージョンを見てるほうがレアかもしれないですね。他バージョンでマリオをやってるのは、山寺宏一さんや江原正士さん。やっぱり芸達者な方ばかり。