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李卓の次は誰だ-RB

2021シーズンの戦いを占うユニットインタビューの第5弾は、地上戦の主役、ランニングバック(RB)。RBコーチを兼務する大橋 誠ヘッドコーチと♯43望月麻樹選手に聞きました。今回は主に望月選手が答えてくれました。

-RBの新加入選手の顔ぶれが話題になっています。5人と多いですね。

望月  めちゃ多いですね。昨年からのメンバーが4人のところに新人が5人ですから。タク(♯29李 卓)はカナダCFLに行きますけど、RBの人数としては9人になっています。

ーロスター争いが激しくなりそうですが、練習はどんな雰囲気ですか。

望月  和気あいあいと、年齢関係なくやらせてもらっています。でも、いまは生き残りをかけているということもあって、スクリメージ(実践形式の練習)などではみんな結果を残すのに必死な感じは伝わってきます。自分自身もそうですけど。

ー何人が残れるのでしょうか。

望月  それは大橋さんに聞いてください(笑)。昨年で言えば、タク、地村(♯30地村知樹)がいて、望月スーパーサブ、みたいな感じだったので、RBとしては3人いればまあ十分ですね。そこで誰が残るかとなると、キッキングで使えるかどうかが重要かなと思います。タクぐらいのスーパースターならRB1本でいいんですけど、キッキングでもちゃんと使える、そしてケガをしないというのが大前提ですね。

望月

―いましのぎを削っている新人5人を紹介してください。

望月  直々の後輩からいくと、山口祐介(関西学院大→IBM)。ケガでブランクが2年ほどあるのがちょっと不安材料ですが、スキルやポテンシャルはもう学生時代から突出していたので、試合でどこまで出してくれるか早く見たいです。それから川上理宇(みちたか / 日本大)。足がめちゃくちゃ速い。クイックネスもあるのでいいですね。プレーの理解度も高い選手だなと期待しています。荒竹悠大(立教大)は参加がちょっと遅れましたが、吸収が早いと思います。線が細いので、どこまで社会人相手によけずに当たっていけるか見てみたい。そこで勝てたら絶対使えます。それからアンダーソン(アンダーソン 真グレン / 札幌学院大)。「アンディ」って呼んでるんですけど、トレーニングが大好きな筋肉マン。パワーランナーです。身体能力が高くて当たれるので、キックオフカバーやリターンに使ったらすごく面白いと思います。最後、西村七斗(立命館大)。アルト(♯84西村有斗)の弟ですね。加速とタックルを外すバランスがいい。大学以来のブランクからの復帰でリカバリーとの戦いにもなりますが、爆発力に期待しています。

RB新人

―やはりロスター争いはすごい戦いになりそうです。

望月  すごいシビアだと思います。

大橋  素材としてはみんな相当よくて、他のチームに行ったら、おそらく1本目かローテーションに入るか、くらいだと思います。今年はたぶん、うちのRBがいちばん贅沢なチャレンジャーがそろっているんじゃないですかね。

―そんなオービックのRBは、他の強豪と比較してどういうところが強みでしょうか。

望月  富士通やパナソニックは外国人選手含めほんとにいい人材がそろっていますが、昨年僕らが優位に立てたところで言うと、OLとのコミュニケーションがすごくよくとれていることじゃないかなと思いますね。富士通、パナソニックのRBはセンスがあるので、OLがある程度ブロッキングしておけば通る。個人技でどうにかできちゃうんですけど、うちはOLとしっかりコミュニケーションして、それがいいプレーにつながったのかなと。

―少し昨年を振り返って。いちばんの成果はどんなところでしたか。

望月  先ほど話したように、OLとのコミュニケーションの量がすごく多かったことですね。昨年はOLにジオ(♯58庄島辰尭)の加入があって、彼がOLの意見をまとめてくれました。一方でRBはこう走りたいんだというディスカッションをすることで、しっかりランが出せました。

―今年に持ち越した課題はありますか。

望月  やっぱりタクの次、ですね。タクと遜色ないパフォーマンスを残せる選手がサブにいないといけないんだなと常々思ってるんです。タクがケガをしたときに、次どうするんだ、とオフェンスの士気が下がるのはいちばんあってはならないこと。そのためには、常に競い合って、練習でパフォーマンスのいい選手が次の試合に出る、出られなかった選手がなにくそと頑張るというのが、いいチームビルディングにつながっていくんじゃないかと思います。

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―では今シーズンのユニットのスローガンや目標を教えてください。

望月  スローガンは決めてないんですよ。いまはみんな自分のパフォーマンスを残すことで精いっぱいなので、あえて決めてないというのもあるんですけど。ただ、やはりランを出さないと、プレーアクション(QBがRBにボールを渡すふりをするプレー)もパスも出ないので、ボールを託された以上はゲイン(前進)するということを徹底しているところです。

―そのために具体的に取り組んでいることはありますか。

望月  大橋さんがいろんなステップを取り入れてくれていて、ステップの練習の量が増えていますね。自分たちがノウハウとして持っていなかったステップを学べています。あとはしっかりと相手に当たれるよう、ファンダメンタルを強化しています。

大橋  最終的にはそれぞれの個性をどう生かしていくかということになりますが、みんなけっこうベースは持っているので、ステップやリズムといった武器をもうちょっと持てば、もっと短い時間で勝負できたりするんじゃないかと思ったんです。春はまず、ステップのリズムを身につけさせることをかなり強化しました。あとはコンタクト耐性ですね。最終的にはスコアラーをつくらなくてはならない。コンスタントにゲインできる選手はいるんですよ。そこは計算が立つので、その中からワンブレイクして独走するといったことがどうやったらできるかというのがいまのテーマですね。そのために、より無駄なく動けるステップや、ヒットに対して耐性を持って一発ひっかけられても転ばずに前進できるといったところに取り組んでいます。それぞれいい形で吸収してきてくれているかなという気はしています。

大橋さん

―今シーズンはここを見てほしいというポイントは、そういった走りになりますか。

望月  そうですね。大橋さんが言ったように、ただゲインするのはある程度みんな計算できるので、たとえば自分の持ち味で言えば、LBを吹っ飛ばしてから20ヤード30ヤードロングゲイン!というようなパフォーマンスがいちばん見てほしいポイントですかね。ロングゲイン、なかなか僕やったことないんですけど(笑)。

―では、チーム内の他のユニットと比べてここだけは負けないというアピールポイントは。

望月  お互いのスタイルの違いを尊重し合っていて、プレーにも型にはまらない個性があるので、自由奔放なところが他と違うところなのかなと思います。

ー最後に、自分たちのユニットにキャッチコピーをつけるとしたら。

望月  難しいなぁ…。大橋さん、なんかありますか。

大橋  なんだろうねぇ…。

望月  変なやつが多いんですよ、自分も含めて。みんな変わってるから、「変人ユニット」とか。

大橋  RBだから「疾走する変人」じゃない?

望月  それでいきましょ。

大橋 誠 ヘッドコーチ
(おおはし・まこと)早稲田大学出身。1989 年に選手(LB)として加入以来32 年、8度の日本一のすべてを経験。ヘッドコーチ歴は通算17年。2020年、5年ぶりに指揮官に復帰しチームを7年ぶりの日本一に導いた。1999年の第1回世界選手権からすべての日本代表戦にコーチ、コーディネーターとして帯同し、U-19のヘッドコーチも歴任。兵庫県出身、56歳。

RB♯43望月麻樹
(もちづき・あさき)和製マーション・リンチ(NFL)と評されるパワーランナー。関西学院大学で2年連続大学日本一。オービックシーガルズと対戦したライスボウルでも活躍を印象づけた。2013年加入。相手をなぎ倒すゴリゴリのランで会場を沸かせる人気選手もっちー。175cm・94kg、東京都出身、30歳。

集合写真

▲後列左から:♯30地村知樹、♯43望月麻樹、♯37岩崎優哉、大橋ヘッドコーチ / 前列左から:川上理宇(新人)、荒竹悠大(新人)、山口祐介(新人)、アンダーソン 真グレン(新人) / 欠席:♯29李 卓、西村七斗(新人)

< RB 自己評価レーダーチャート >
2人にユニットの「戦力」(アクア)と「キャラクター」(ピンク)を自己評価してもらいました。(全10項目。0~10点満点。2人の平均点をチャート化)

レーダーチャート_RB

望月選手のメンタル4点、戦術理解4点に対して、それぞれ、「そんなに低くないと思うけどなぁ」(7点)、「案外みんなわかってんだなぁと思うんだよね」(6点)と、意外と大橋ヘッドコーチの方が高評価。「おもしろ度? 難しくないすか」「包容力? どんな質問なんすか!?」と都度反応する望月選手の回答ぶりに、ユニットの自由度がうかがえました。

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アメリカンフットボールトップリーグ X1 Super「オービックシーガルズ」の公式noteです。ホームタウンは千葉県習志野市。日本選手権ライスボウル優勝は史上最多8回。アメフトにかける私たちの思いを発信していきます。 https://seagulls.jp