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ヒーローはひとりじゃない-WR

2021シーズンの戦いを占うユニットインタビューの第4弾は、空中戦の主役、ワイドレシーバー(WR)。森 健太郎WRコーチと副将・オフェンスリーダーでもある♯84西村有斗選手に聞きました。

-今年は森コーチが現役を引退してコーチになったことがいちばんの変化ですね。

森  基本的には昨年のメンバーが残っているので、構成は大きくは変わっていませんね。まあそうですね、森自身の変化がありました(笑)。

-新人選手は1人ですね。

  山中隆哉(りゅうや / 日体大)がロスター入りを目指しています。フィジカルレベルが高く、スキルアップすれば将来活躍する選手になると思います。がむしゃらに前向きな気持ちを出しているので、周りの選手の刺激になっていますね。他の若手も意欲的で、たとえば2年目の小坂(♯88小坂健太)はオフの間に体を大きくしてきましたし、それぞれに意気込んでいるなと感じます。

西村  いまの練習は若手が中心で、けっこう楽しい雰囲気ですね。ただ、これからレギュラー争いが激しくなりますし、オービックのレシーバーとしての責任やプライドが若手にはまだまだ必要かなと思います。

山中

-昨シーズンを振り返って、成果としてはどんなことが挙げられますか。

  重要な試合でレシーバーがタッチダウンをとることがいくつかできたので、そこは成果だったかなと思います。

西村  最終的に野崎(♯26野崎貴宏)が出てきて、ライスボウルのMVPもとりました(下写真)。そういう選手がレシーバーから出てきたことも、これからの2年3年を考えると大きな成果だなと思います。

野崎

-課題として残ったのはどんなことですか。

西村  若手が伸びていますが、これからベテランが抜けていくことを考えると不安なところもあるので、全体的なレベルアップがまだまだ課題です。

  パスの成功率はもっと上げられたかなと思いますね。それから、誰が出ても遜色がない、全員が出場できるという状態はつくり切れなかったのが課題としては大きいです。

-全体のレベルアップのために、いま力を入れていることはありますか。

  昨年試合に出ていた選手から出ていなかった選手に、積極的にアドバイスをしていますね。フィールドでもミーティングでも、意識的にやっています。それから、個々に伸ばさないといけないポイントや改善しないといけないポイントがあるので、平日、土日にそれぞれどう取り組むかをコーチと選手が一人ひとり会話しながら手厚くやっています。

西村  もりけんさん(森コーチ)が言ったように、昨年出ていた選手から出てなかった選手へのアドバイスやコミュニケーションがめちゃめちゃ増えてます。みんなで発破をかけ合ってやってるんで、出てなかった選手もわかってるんじゃないかと思います。

  QBとのコミュニケーションも増やしています。レシーバーだけで考えるのではなく、QBとレシーバーが互いに求めるレベルを高め、ともにレベルアップしていこうということで会話しています。

森コーチ

-西村選手は、オフェンスリーダーとしてユニットを見るとどうですか。

西村  やっぱりオフェンスリーダーの僕がいる以上、このユニットが1番でないといけない。チームにいい影響を与えていける集団でありたいなと思っています。そのためにフィールド内外で何ができるかということをメンバーには話しています。

-森コーチは選手時代とは違う気づきや見え方がありますか。

  全然違うなって、この数か月で感じていますね。選手をやりながらコーチをしていると、選手がどんな気持ちでプレーしているか、自分で把握できましたが、いまは選手に確認しながらやっています。それから、QBがどういうふうに考えているのかを以前より考えるようになりました。QBとレシーバーがお互いどういう気持ちでパスを決めに行くのがいいかという視点で考えるようになったかなと思います。

-今シーズンのユニットのスローガンや約束事があれば教えてください。

  スローガンはつくっていません。オフェンスで決めたスローガンをそれぞれが自分に落とし込むことが大事かなと思います。約束事も、レシーバーだけでというのはいまのところ決めていません。オフェンスでやらなきゃいけないことがレシーバーとしてやらなきゃいけないことにつながるので、そこをまずは意識していこうということです。

西村  オフェンス全体のスローガンは、昨年と同じで「IGNITE」(イグナイト / 自ら火をつける)です。個々の「在り方」として、自分から熱い気持ちをもって行動し、自分の熱で周囲に影響を与えられる人間を目指そうということです。そのために大切にすることとして、「主体性・コミュニケーション・激しさ」の3つを挙げています。スローガン自体は昨年と変わりませんが、選手それぞれの在り方をさらに進化させることに熱い気持ちで挑んでいきます。

-WRは一度に3、4人がフィールドに出てもボールを捕れるのは1人で、タッチダウンを決めた選手が注目されます。チームワークを機能させるのが難しそうに思いますが、日頃意識していることはありますか。

  基本、我が強いメンバーが多いですね(笑)。それでも、お互い活躍すれば認め合うというのが自然とできています。自分がボールをもらいたいけど、自分にボールが来なくて他のメンバーが活躍しても、レシーバー全体として結果を出して勝利に貢献できたと実感できると、チームワークや信頼が生まれるのだと思います。

西村  練習で切磋琢磨していれば、他の選手が活躍したとしても、こいつだったら、と信頼したり認めたりできます。普段から切磋琢磨してレギュラー争いをするのがすごく大事で、僕らはそこを意識できているのかなと思っています。

-他のチームのWRと比べた強みは何だと思いますか。

  一発でタッチダウンに持っていく力、そこはいちばんの強みかなと。準備の質や実行力の高さ、それを支えるメンタルとフィジカルがあって決められるのだと思います。

西村  いろんなタイプの人間がいて、それぞれが一流選手であるというところかなと思います。一流選手の定義ですか、試合で活躍する(笑)。

  活躍するということで言うと、しっかり考えてプレーする選手が増えてきたと思います。狙いをもってプレーする。自分が狙ったプレーをして結果を出して活躍できるのが、一流選手なんじゃないかと思います。

西村

-今シーズン、ユニットのここを見てほしいというポイントは。

西村  まだ成長段階で、これだというものはありませんが、「激しさ」を見せられたらいいなとは思っています。

  一発でタッチダウンに持っていくところはもちろんですが、ブロックですね。たとえばRBがボールを持って走るときに、レシーバーがどんなブロックをしているか。アルト(西村)の言う「激しさ」にもつながるところですが、ボールを持った選手だけじゃなく、周りのブロッカーにも注目してもらえたらと思います。

-チームの他のユニットにここは負けないというアピールポイントは何でしょうか。

  オンとオフの切り替えは負けないかもしれません。

西村
  ですね。あとは負けず嫌いな人が多い。

-そんな自分たちにキャッチコピーをつけるとしたら。

西村 大喜利ですか、これ(笑)。

-ちなみに、QBは「アメフト大好き少年」でした。

  まじめですね、QBらしい。……「アニマル少年団」とかどうですか。少年かぶせで(笑)。

-最後に西村選手、弟さん(RB西村七斗)が加入しましたね。

西村  はい、特になんも変わりませんが、一緒にプレーするのは高校生以来なので、楽しみにはしています。向こうがどう思ってるかは、あんましゃべらないんでわかりません(笑)。

-兄弟選手が3組になりました。兄弟特集も考えてみます。
兄DL♯23バイロン・ビーティ―・ジュニア & 弟DB♯21ブロンソン・ビーティー /  兄DL♯99髙橋 誠 & 弟LB♯47髙橋 悟 / 兄WR♯84西村有斗 & 弟RB西村七斗(新人)

森 健太郎 WRコーチ
(もり・けんたろう)高校は硬式野球部。法政大学では大学日本一、U-19日本代表を経験。2010年オービック加入。ルーキーイヤーから活躍し4連覇に貢献、「もりけん」の愛称で人気選手に。2020年、7年ぶりの日本一奪還を果たして現役を引退。2021年コーチ就任。東京都出身、33歳。

WR♯84西村有斗
(にしむら・あると)大阪産業大学附属高校で高校日本一、日本大学で2年連続甲子園ボウル出場。2016年オービックに加入し、2019年から副将。U-19、カレッジ、シニアと各世代で日本代表を経験。アメリカでのプレーを目指し、挑戦を続けている。171cm・80kg、大阪府出身、27歳。

集合写真

▲後列左から:♯18木下典明、♯7池井勇輝、♯82成田将吾、♯81水野太郎、山中隆哉(新人)、♯9前田眞郷、森 健太郎WRコーチ / 前列左から:♯80河本航太朗、♯88小坂健太、♯26野崎貴宏、♯84西村有斗

< WR 自己評価レーダーチャート >
2人にユニットの「戦力」(アクア)と「キャラクター」(ピンク)を自己評価してもらいました。(全10項目。0~10点満点。2人の平均点をチャート化)

レーダーチャート_WR

フィジカルは「まだまだやらなあかんという気持ちで7点」と西村選手。まじめ度1点、おもしろ度10点の振れ幅の大きさが、一発タッチダウンを生むのかもしれません。

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アメリカンフットボールトップリーグ X1 Super「オービックシーガルズ」の公式noteです。ホームタウンは千葉県習志野市。日本選手権ライスボウル優勝は史上最多8回。アメフトにかける私たちの思いを発信していきます。 https://seagulls.jp