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何万回の会話の先へ―QB

2021シーズンの戦いを占うユニットインタビューの第3弾は、オフェンスの司令塔、QB(クォーターバック)です。菅原 俊QBコーチと♯15小林優之選手に聞きました。

―菅原コーチは昨年引退してコーチになりましたが、コーチ業1年目はいかがでしたか。

菅原  コロナ禍で春の試合は中止、秋シーズンも4試合と少なかったことが、個人的にはある意味ラッキーでした。下積みの時間が十分にありましたし、4試合に集中して準備できました。選手は試合が少なくて残念なところはありますが、すみません、ルーキーコーチとしては助かりました。

―4試合はあっという間でした。

菅原  選手はたいへんだったと思います。戦いながら徐々に勢いをつけていけるようなシーズンではなかったので。選手にはほんとに感謝ですね。充実していましたが、終わってみればやはり物足りなさもあって、もっとコーチとして軸を持って選手にあたって、「来年も同じ形でいけるよね」というところが残せたら、よりよかったのかなというところはあります。

―小林選手もルーキーでしたね。

小林  前の年は練習生だったので、まずユニフォームを着てサイドラインに立てたことが本当にうれしかったです。QB2番手として、いつジミー(♯11ジミー・ロックレイ)がケガをして自分の出番がくるかわからないという、いい緊張感で毎試合臨めたかなと思っています。でも2試合目の強豪パナソニックとの試合では、ジミーがケガをしかけたときがあって、「よし、出番がきた」と奮い立った反面、「大丈夫かな…」という不安も出てしまいました。やっぱりまだ自分は気持ちをしっかりつくれていないんだなと感じました。今シーズンは、いつ出番がきても、「俺がやってやる」と思えるように準備し、メンタルもつくっていきたいです。

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―昨年はジミー選手がノジマ相模原から移籍してきました。一緒に組んでみていかがでしたか。

菅原  ノジマ相模原にいたときは、「すごく速い球投げるなぁ」「モビリティがあるなぁ(よく動ける)」というふうに見ていました。でも、いざ同じチームになって会話をすると、身体能力でやっているのではなく、フットボールに対する情熱が本当に強くて、かつ、事細かいところまで意識をしてフィールドに行くんだなと、想像とは全然違いましたね。ちょっと言葉に表せないくらい、何百回何千回とコミュニケーションをして初めて、「よし。じゃあ俺フィールドに行くわ」という、そんな男だなとつくづく思いました。コバ(小林)がよく知ってます(笑)。ここまで話していれば、フィールドに出たときには何も怖くないよね、とコーチとしては思える選手です。

小林  ジミーのコミュニケーションはほんとすごいです。それに、タイミングの取り方、ステップまで、全部細かく決めてプレーしています。フットボール歴は自分もいちおう長いんですが、ここまで細かく決めてやっているからプレーが決まるんだなと、新たに気づかされました。ジミーからクォーターバッキングのすべてを学んでいます。

―そして昨年練習生だった5舩戸怜郎(れお)選手。今年はロスター入りにチャレンジですね。

菅原  彼は身体能力を最大限に生かして大学生までやってきた印象が強く、いまはQBとしての役割やプレーリード、フィールドでの状況判断といった基礎知識、基礎能力の習得から、毎週必死でやっています。彼にとっては未知なる挑戦というところですが、最終的にはやはり身体能力を生かしてフィールドで暴れてほしいなと思っています。今年は特に新人が多いので、ロスター入りできるどうかは、練習生も含め新人全員わからないですね。かなりの争奪戦です。

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―では、昨年と同じメンバーで迎える2年目の目標を教えてください。

小林  QBのでき次第でチームの勝ち負けが決まると思っているので、目標は、「今年も日本一」とシンプルです。そのためには、やはりコミュニケーションです。昨年と同じメンバーなので、よりシンプルに、勝つためにどうしていこうという話をたくさんしています。限られた時間のミーティングでどれだけ話をまとめて次に生かすかということも大事だと思いますし、悩みごとが出たらすぐにみんなでコミュニケーションをとって解決しています。個人的な目標は、「自分が出て、日本一」です。

菅原  コバを補足すると、ユニットのコミュニケーションについては、もう、ひとつのカルチャーができあがりつつあるんじゃないかと思います。ひとりで悩まない。何かあれば声をかけ合う。自分だけのものにしない。ジミーも、自分だけが知っていても意味がない、全員が知っていないといけないというひとつの基本姿勢があります。

―“Same Picture”みたいなことかもしれませんね。

菅原  まさにそれです。それこそ今シーズンは、ジミーは何万回というコミュニケーションを経ないと、フィールドに出て行ってくれないでしょうね。それくらいコミュニケーションを大事にしています。

―ジミーとは、言葉の問題はありませんか。

菅原  僕は英語を流ちょうに話せるわけではないので、ジミー本人は「全然わかんないや」と思っているかもしれませんが、フットボール用語は共通ですし、僕は通じていると思ってしゃべっていますね(笑)。ホワイトボードを使いながら話すようにしています。細かく正確に伝えなきゃいけないようなときは、ジオ(OL♯58庄島辰尭)に助けてもらっています。ジオもQBと同じくらい知識量がついていると思いますよ。

―それはオフェンスラインにとってもいい影響がありそうですね。

菅原  それはもう間違いないです。

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―競合チームと比較して、オービックのQBの強みは何だと思いますか。

小林  また同じになりますが、かなりコミュニケーションがとれていると思っています。各々がバラバラなことをやっているのではなく、ひとつのプレーにしても、全員が同じようにリードやステップができるところまで、コミュニケーションをとってやっています。菅原コーチもいますし、コーチやメンバーから学べる環境がいちばん整っていると思います。

菅原  現役時代を振り返っても、いちばんの強みは、オービックシーガルズという最高の仲間の中でQBができるところじゃないかな思いますね。最高のレシーバーがいて、最高のディフェンスがいて、という中で最高レベルの練習ができる。試合では、練習以上に厳しい状況になることがほぼない。練習でできたことを試合で出せれば日本一になれる、という感覚になれます。ここでいま、コバからそういう発言がなかったのは、単にまだそういうフィールドに実際に立てていないだけ。この2年、QBとして最高の環境で練習を積んできているので、早く試合に出て活躍して、オービックシーガルズに小林あり、という評価を受けてほしいなと思っています。それだけの練習をしてきています。

菅原コーチ

―今シーズンはQBのここを見てほしいという注目ポイントをお願いします。

小林  オービックシーガルズはいい選手がそろっているので、まずは、QBというよりは、周りの選手たちがボールを持ったりヒットしたりと、生き生きとプレーしている姿を見てほしいです。ダメですか(笑)。もちろん、それをQBがどうつくっていっているかにも、注目してほしいです。僕個人としても、皆さんをワクワクさせられるプレーをして、「ジミーもいいけど、小林もいいね」と認められるよう頑張ります。

―チーム内の他のユニットにここだけは負けないというアピールポイントを教えてください。

小林  やっぱりここも、「コミュニケーション」です。サイドラインでもQBが集まってよくしゃべっているので、そこもチェックしてほしいです。

菅原  コバはたぶん、言わなくてもコレだろと思っていると思いますが、フットボールに対する「熱」ですね。熱意、情熱。どのポジションよりもいちばんフットボールのことを考えなきゃいけないポジションですし、実際そのくらい考えていると思います。

―最後に、そんな自分たちにキャッチコピーをつけるとしたら。

菅原  俺はないよ、コバ頼む。

小林  ん~………、「アメフト大好き少年」でお願いします!

菅原  ハハハハ、いいね。ジミーにもアグリーもらえると思います。

菅原 俊 QBコーチ
(すがわら・しゅん)法政大学で2年連続大学日本一。相模原ライズから移籍した2010シーズンから3年連続ライスボウルMVP。「のっち」の愛称で親しまれ、2017年にはオービックでのパス秋季通算「10,000yds&100TD」突破の快挙をファンとともに祝った。2020年から現職。神奈川県出身、35歳。

QB♯15小林優之
(こばやし・まさゆき)小・中学校時代はフラッグフットボールに熱中。日本体育大学では副将、U-19日本代表も経験した。2019年は練習生、2020年選手登録。小柄ながらセンスと経験に裏付けされたプレーは秀逸で、次世代を担うQBとして期待がかかる。163cm・68kg、東京都出身、24歳。

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▲左から:♯11ジミー・ロックレイ、♯5舩戸怜郎、♯15小林優之、菅原 俊QBコーチ

< QB 自己評価レーダーチャート >
2人にユニットの「戦力」(アクア)と「キャラクター」(ピンク)を自己評価してもらいました。(全10項目。0~10点満点。2人の平均点をチャート化)

レーダーチャート_QB

スキルと戦術理解は菅原コーチの方が厳しめ。「バッファーです(笑)。7や8を10にするのがコーチの役目なんで」。キャラについては、「まじめじゃないとできない。おもしろくなりたいけどなれない」ポジションだそうです。

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アメリカンフットボールトップリーグ X1 Super「オービックシーガルズ」の公式noteです。ホームタウンは千葉県習志野市。日本選手権ライスボウル優勝は史上最多8回。アメフトにかける私たちの思いを発信していきます。 https://seagulls.jp