見出し画像

スポーツで生活をしたい子供には、価値や数を伝え、考えさせるべき

大人になると多くの人が、この『価値』と言う言葉の意味を考えたり、自分に当てはめたりすると思います。
自分自身も、大人になり考える機会が増えました。そして、この社会情勢から出来た多大な時間の中でもう一度考え、その考えた結果を、今後子供と接する中でどう伝えるか、またどこまで伝えるかを考えました。
スポーツで生きていきたいと言う子供に大人は寄り添うべきだと思います。
と同時に寄り添う親や大人はスポーツの現状、仕組み、厳しい世界だということ、大半の人が道半ばで外れていく原因も知った上で、子供のサポートを全力で行うことが大人の役割であり、子供が成功する可能性を高める近道になるのではと思っています。

戻りまして、筆者が考える『価値』とは、

人が求める『数』、またその『数』にどう答えることができるのか。

スポーツに当てはめると、自分のプレーでどれだけの人が喜んでくれるのか、喜んでくれる人、応援してくれる人を増やすことができるか、

これで選手の価値が上下していきます。大人ももちろん。

社会に出ると『価値』と言うのは、ほぼこれに近い形で定義され、
喜ばれるサービスを、多くの人に提供し対価を得るために労働しています。努力や改善をし、成功すれば報酬が生まれる。これが社会の仕組みかと思います。しかし、スポーツの世界では当てはまらないことが多々あります。

陸上競技で例えると、
(10種競技元日本チャンプ武井壮さん『大人の育て方 大人の学校』抜粋)
日本のトップオブトップがNo1を目指す日本選手権。
この大会で使うスタジアム(旧国立規模、以下5万キャパで計算)は満員御礼になったことはまだありません。
日本選手権の種目が25種目、男女で分けられているので約50種目。
1種目で約50人のトップ選手が参加。50種目×50人で2500人が大会に参加すると仮定し。
参加選手1人を20人の人が見たいと競技場に足を運ぶ人がいると競技場は満員御礼となる。しかし、満員になったことなど見たことがない。集まって1万人。と言うことは1人の選手の価値(アベレージ)は20人以下になる。

もちろんこれは、競技場に訪れる人だけの指標なので、絶対的データではないです。テレビやネットで視聴する人もいるので。
また、武井壮さんは、10種競技で日本チャンプになって実業団からオファーを頂いた時の年俸と同い年のイチローさんの年俸が数十倍あり、身体能力では劣ってはいないのにこれだけの差が生まれる事に対してもも驚愕したようです。

このことからスポーツの世界では、
1つの競技で1番になった。
もの凄い努力を費やし輝かしい栄光を手にした。
しかし、
費やした努力≠それに担った報酬 
『努力が収益にならない』ことになります。
これはマイナースポーツになればなるほど当てはまることでしょう。

上記のことを理解した大人、または保護者の方はどれくらいいて、この事を子供と話したことがある経験がある人はどれくらいいるのだろうか。

子供がスポーツの世界で生きていくことを決心する。素晴らしい選択です。しかし、
・競技生活を終えた後のライフプランは?
・第一線で戦っている時に、生活水準はどのくらいをキープできるの?
・競技人口はどのくらいの規模?
・どのような進路や努力を積むとプロのステージに立てる?

こう言ったことを理解してる、してないでは大きな差が生まれると思います。はっきり言って筆者自身子供の頃、全く知らなかったし、考えつくことはできなかったです。
日本では、お金のことを話すのはどこかタブーな所があります。しかし、こういう事はお金に絡めて話すのも話さないのも選択できます。
何より、子供が何も知らない状態で約10年自分の時間を割き努力していくのと、知った上で努力するのではどちらが夢に近づけるのかはぜひ考えて欲しいし、それを知った中で10年近く努力できる選手は、将来的にそのスポーツの価値を高めれる最高な人材に自然と育っていくのではなあいのかなとも思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?