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「読んでもらえて、興味を持ってもらえる」採用広報コンテンツのつくりかた

コンテンツをつくるとき、兎にも角にも「コンセプトが重要だな」と感じます。なぜなら、コンセプトがないコンテンツは、そもそも制作する意味がないからです。

コンセプトとは、全体を貫く観点(ざっくり言うと「伝えたいこと・表現したいこと」)なので、コンセプトがないということはつまり、「伝えたいことがない」と同義です。

コンテンツはあくまで、「伝えたいことを伝える手段」です。だから、コンテンツをつくるときは、「コンセプトはなにか?」を最優先に考える必要があります。

コンテンツの代表例である書籍も、コンセプトを考えることから制作がスタートします。コンセプトを決め、伝えたいことを伝えるための骨組みをつくり、筆者の経験と考えをテキストにして埋め込んでいく。

この順番を間違えると、誰に向けてつくられたのか分からない(=つくる意味がない)コンテンツになってしまいます。

こうして整理すると、さも当たり前のように聞こえるかもしれません。

しかし、ライターとして仕事をしていると、「コンセプトのないコンテンツをつくろうとしてしまう」という矛盾だらけのシーンに出くわすことが多々あります。

コンセプト(届けるつもり)のない採用広報コンテンツたち

「コンセプトのないコンテンツ」としてよくあるのが、採用広報を目的とした情報発信です。

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実に多くの企業が、採用候補者からの認知を獲得するために、日夜コンテンツを発信しています。とはいえ、「それ本当に読んでもらうつもりある?」と思わずツッコミを入れたくなるものが少なくない。

その最たる事例が、コンセプトのない社員インタビュー(ただのキャリア・サマリー)です。

「コンセプト=インタビュイーのキャリア」と考えることもできなくないですが、「誰に何を伝えたいのか」が明確でなく、読むためのフックがありません。

それでいて、同様のコンテンツが山のようにあります。その会社やインタビュイーによほどの興味があったり、キャリアに特異性がない限り、これらの記事が読まれることはありません。

場当たり的にメンバーのキャリア・サマリーを記事にしても、無駄に工数がかかるだけです。

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