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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督記:47 クリエイト

2021/9/10 快晴。福島ロケ3日目。川俣町を訪ねる。福島駅そばのホテルから約30分の道中にUFOふれあい館(国際未確認飛行物体研究所)なる施設があった。入ってみたいがグッと我慢して川俣町を目指した。あとで調べたら飯野町ではUFOがよく目撃されているらしい。

里山と共存するソーラーパネル

近藤恵さんにご紹介いただいた齋藤広幸さんのソーラーシェアリング農場は、こんもりとした山間にあって昔話に出てくるような景色の中にある。丘から一望するとソーラパネルが山々と共存して文化的な景観になっていると感じる。ニコニコと出迎えてくださった齋藤さんは二本松有機農研の大内督さんの背中を押した人だ。大内さんは、この農場を見学した時にイキイキとソーラーシェアリングの利点を語る齋藤さんの笑顔を見て、自分たちもやってみよう!と営農型発電を始めたのだ。

適度な日影が生まれるソーラーシェアリングの象徴的な風景

齋藤さんはお父様の農場を引き継ぐまでは機械設計のエンジニアをされていて、週末にお父様を手伝うかたちの兼業農家だった。原発事故後からソーラーシェアリングの生みの親・長島彬先生に師事して、なんと全てのパネルをご自分で設計・施工し、今はエンジニアから専業農家になられている。その経緯をお話しくださる合間に見せる笑顔から充実した仕事をされていることがよくわかる。大内さんの心を動かしたのは、この笑顔か。
自分は、初めて撮ったソーラーシェアリング水田にとてつもない可能性を感じた。日本中の田んぼで発電が出来たら、主食を作りながら電力を賄うことになる。腹も満たされればエネルギーも満たされる。食料自給&エネルギー自給、まぎれもないROCK&ROLLだ。
 
田畑の上で作った電気を売った収入を作物の品種の実験に使うという齋藤さん。農業は常に実験を重ねるクリエイティブな仕事、その費用を太陽から得られるなんて実に素晴らしい。太陽は人を生かすためにあるのだ。そして齋藤さんは自信を持って、こうおっしゃってくださった。
「私が進めてることは原発のいらない社会を作ろうっていう、そういうことだと思ってるんですよね」。

映画公式サイト
https://saibancho-movie.com

宣伝費を募るクラウドファンディング
https://motion-gallery.net/projects/saibancho-movie


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