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「法月綸太郎の冒険」法月綸太郎

エラリー・クイーンをリスペクトしている作家さんだと思う。
エラリー・クイーンは作者名であり、作中に登場する名探偵の名前でもある。
そして、警察官である父親と共同で捜査を行う。

本作を含む、法月綸太郎シリーズも同様の構成で、法月綸太郎が作者であり名探偵、そして父親が警察官でともに捜査するというもの。

エラリー・クイーンを読んだ時に感じたのだが、アメリカ産だからかなんとなくテイスト、というものがない気がする。
日本の、横溝正史や江戸川乱歩はどことなくおどろおどろしい雰囲気があるし、イギリスミステリーも紳士の国という空気、どことなく貴族的な感じがする、気がする。
アメリカものの古典では、本格的な推理ものではあるのだが、そういったテイストがあまりないのでなんとなく硬派なクイズ番組を見ているような気がする。

何が言いたいかというと、そんなテイストも法月綸太郎は踏襲していると思う。
なので、どの作品もロジック等非常に面白いのだが、あんまり印象に残っていない。
どれも読み終わった時はすごいびっくりしていたのだが。。
ファンのかたすみません。

そんな中でもこの作品はよく覚えている。
本作は短編集で、ある1作に非常にびっくりしたからだ。

みなさんは、この問いに答えることができるだろうか?

”死刑囚を死刑の直前に殺害する理由はなにか?”

すぐいろいろな可能性が思いつく人は、その”脳”力をリアルの世界で存分に発揮して欲しい。
でもなんじゃそりゃー?ってなった人は、ぜひ本作を読んで欲しい。
すごい発想でした。


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