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これからのライブ配信サービス⑦

 さて、それではこれからのライブ配信でライバーの収益を伸ばしていくにはどうすればいいのでしょうか?
 おそらくこれからは「集客と収益の分離」が進むのではないかと思っています。そしてそれをうまくできる人が収益を伸ばしていくのではないでしょうか?もちろんそれらが一体である方が活動は楽ですし、時間の余裕もできるとは思います。ただ、別の方が効率よく収益を伸ばせる状況に今はあると私は思ってます。
 そこで今回はこのキーワードについて少し解説していこうと思います。

1.集客と収益の分離の例

 枚挙すればきりがありませんが例を挙げます。

①アダルトコンテンツ

 いきなりこれかよ、と思われるかもしれませんが、FC2でのアダルト配信などの人たちってこれを昔からやってるんですよね。
 Youtubeで少しお色気な動画を公開し(Youtubeではその手の動画は広告収益化ができない)、そこからFC2に誘導する。やりすぎて逮捕された例もありますが、年数千万円規模の収益を上げている人たちが多数います。

②コスプレイヤー

 これも多いですよね。
 TwitterやInstagramなどが彼女らの集客の場となります。そして、そこからFantiaなどのファンコミュニティーサイトなどへ誘導し、収益はそこで上げる。

③ひろゆき氏

 これも有名ですよね。彼はYoutube Liveでのライブ配信の切り抜きを動画投稿させているわけです。そっちからも半分巻き上げて収益を上げているのはすごいですが、その動画が拡散されることによりYoutube Liveへの集客につなげ、そこからYoutube Liveをさらに盛り上げることで、集客用の動画も充実していくという好循環を作り出しています。

 他にもオンラインサロンなど様々ありますが、いずれの例も収益の場に行けば見れるものの一部を切り出して集客の場に提供することで収益の場への集客につなげる、ということを行っています。

2.集客と収益の分離がなぜ必要か

 従来は17LiveやPocochaなどで配信することで両方を同じ場所で実現することができました。
 ただ現時点ではリスナーの活動量が急激に減少するなかでそれは難しくなってきています。これはライバーが増えすぎているというのもあります。
 その結果、「リスナーの抱え込み」と「新しいリスナーの獲得」というのを同じ場所で平行することが難しくなってきています。
 本来は抱え込みはよりクローズド(閉鎖的)な場が向いており、逆に新規の獲得は開かれた場で行うのが効率的です。その辺は私のマガジン「悪のライバーへの道」で解説しています。

 ライブ配信の専用サービス(17LiveやPocochaなど)は通常のSNSよりクローズドであるため、新しい顧客の獲得には必ずしも向いてないのです。今まではリスナーがあふれていたからできたけど、それが難しくなってきます。
 収益力も下がります。一人当たりのリスナーの課金できる額もその活動量の低下と合わせてさがってくることになるので、そうなると課金できるリスナーを多く抱え込む、今まで以上にクローズドな配信が収益を上げるには求められるようになってくると思います。

3.Pocochaライバーの実践状況

 PocochaライバーがTikTokから人あさりしているというのは何度も話してますが、実際この2週間ほどPocochaのライバーをいろいろ追いかけていました。
 私が調査したライバーを8名、TikTokに入って追いかけました。

①実施している配信スタイル

 TikTokでの配信は大体2パターンです
 同時配信 3名 
 先行配信 5名 
 先行配信とは先にTikTokで配信(1時間くらい)して、それが終わったらそのままPocochaで配信するというスタイルです。同時配信は規約上の問題もあるような気がしますが、実際やってる人は多いですね。
 動画は皆さんかなり上げている感じです。やはりTikTokのリスナー数を増やすにはを定期的に上げていくのが効果的なので、ここは皆さんされていますね。

②実際の結果

 合計10枠 ⇒ TikTokから来た新規リスナー 14名
   内訳 Lv1リスナー7名 Lv2以上のリスナー 7名
   当日のギフト プチ(0.1K~)  8名
          コア(1K以上)   6名(一人は5K)

 TikTokから来たリスナーはIDやコメントでTikTokから来たと特定したリスナーの数だけです。それ以外ももっといるかもしれません。
 正直数えてみると結構いるというのと、びっくりしたのはLv2以上のリスナーの多さです。
 おそらくですが、リスナー達は前よりも枠回りしなくなって、ちょっとした空き時間をTikTokで過ごすようになっている人が増えてるんではないかと思います。そういった人たちを呼び戻すのは新規にPocochaをインストールしてアカウント作らせるより敷居が低いですよね。

 同時配信や事前配信でこれだけとれていればかなりの成果と言えるのではないでしょうか?
 印象としてS帯のライバーさんがかなり成果上げてるように見えました。これはやはりライバーとしての実力ということでしょうかね。

③技法・テクニック

 実際にPocochaへの誘導としてはオーソドックスには以下の二つをやっているライバーが多いですね。
1.同時配信でTikTok側のカメラに映るようにPocochaの宣伝を写す。
2.先行配信で、終了時にPocochaで続けて配信することを告知。

 ただこれ以外にもTikTokのリスナーにPocochaに行ってみようと思わせるような技をいくつか使っているライバーさんがいたので紹介します。

A. TikTokはマスク配信
 TikTokは大勢見ているし誰が見ているかもわからないからマスクでやってます、Pocochaでは素顔だしているからよかったら来てね。ってスタイルです。マスク美人って素顔が気になるから惹かれる人も多そうですね。

B. リクエストはPocochaのみ受け付け
 コスプレをして配信しているライバーが衣装のリクエストはポコチャ側でのみ受け付ける、あるいは歌ライバーさんで歌のリクエストはPocochaのみよ、というやり方です。

C. マイイベ
 TikTokでギフトをくれたリスナーに対してPocochaでマイイベをやってるからとマイイベを案内するパターンです。どうせ課金ギフトを送るならそっちの方がお得だよ、と案内するわけですね。

 どれも共通することですが、「Pocochaに行くと少しいいことあるよ」を案内することでPococha側に少しずつ誘導していくわけですね。
 がっつり勧誘するというよりは不定期にそういう案内をして少しずつ誘導している感じが多い印象です。
 それに加えてあるライバーさんなのですが、TikTokの配信では勧誘は一切しないというライバーもいました。ただTikTok側である程度常連になってギフトも投げてくれるようになったリスナーには個別にSNSなどのDMでPocochaにお誘いするという人もいらっしゃいました。


 さて、今回は「集客と収益の分離」をキーワードに現状やその先行者であるPocochaライバーの状況を少し整理してみました。
 次回はこのキーワードをさらに掘り下げてどういうポートフォリオが考えられるか?などをもう少し解説していきます。
 このシリーズももう2回ほどで終了予定です。いいなと思ったらいいねやSNSなどでの拡散、よろしくお願いします!

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