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【単巻5冊読書感想68】『ひとでちゃんに殺される』『シュレーディンガーの少女』『Y田A子に世界は難しい』『読むのが怖い! Z』『すてきに本のディスプレイ』

 今回の感想に含まれないのですが、SFに手間取っています。

 ……。

 その前に、図書館用本棚にたくさんSFが並んでいるんですが、あれですね。

 ていうか、二見さんがBLを出版し始めたので借りたら、めちゃくちゃ分厚いんですよね。

 また、図書館の貸出期限と戦わなければいけないかもしれません。

 そんな中で、今回の5冊はこちら。



【1冊目】タイトル負け。読みたいものではなかった『ひとでちゃんに殺される』

※Kindle Unlimited対象

 なんというか……。

 新潮文庫nexってなんつーか、ラノベまでは行かない、現代が舞台の厨二展開、多いですよね。

 これも、そんな感じ。

 「ひとでなしのひとでちゃん」ってフレーズだけがインパクトあって、その言葉だけが一番テンション上がるとこ、みたいな。

 はじめに呪いをぶちまけた学生が死に、いじめられっ子に主人公が交代。

 最強の祓魔師であるひとでちゃんが、淡々と冷酷に呪いに対処していく……。

 というお話なんですが。

 あのね、最初、このイカれ&イカした表紙を見て、ヤンキー喧嘩ものの筋書きでサイコホラーをやるんだと思ったの。

 転校してきたヤンキーが謎の死に方をして、主人公が「ひとでなしのひとでちゃん」に惹かれて探し求めるけど……みたいなさ。

 そっちの方が、面白そうと思いません?



【2冊目】ゆるふわSF……と思いきや、一気に本格に『シュレーディンガーの少女』

 『われら』の感想文でディストピア小説を調べた時に、キャッチーな表紙が気になって手に取りました。

 「これ、ディストピアか?」というものもありますが、いろんなディストピアを描いた短編集になっています。

 最初の2編くらいは、表紙の通りキャッチーで緩いSF。

 ただ、だんだんとSF度が増していき……。

 一日で読破するのはキツいくらいになっていきます。
 (貸出期限の関係で読破せざるをえなかった……)

 そして、全ての話がハピエンとまではいかなくても、爽快感のあるラストになっています。

 そのせいで、短編集としての印象はぼんやりしちゃっています。

 なんか、そこらへん、話や描写のうまさに対して、損しているなーと。

 しっかりしたSFかつ、明るい読後感を求めていらっしゃる方は、ぜひ。


🔽ディストピア小説のリストはこちらから。



【3冊目】これはタイトル通り! しかも、ゆるふわSF!『Y田A子に世界は難しい』

 ゆるふわSF!!

 こういうのを求めてました!!!

 いろんな所以があって、野良ロボットとなったY田A子が女子高生になって生活していく……というお話。

 友達を作り、漫画にハマり、バイトや部活をして、家族を得て、そして、将来を考えていく。

 「バイトはわかるけど、部活なんて絶対しないだろ!」と章タイトルにつっこん出たんですが、もうそういうところが上手い。

 部活巡りを始めなければいけないことになって、これが自然だし、やらせ感がなくて。

 のんびーりした、でもちゃんと物語に起伏があって、面白いなぁと感嘆しながら最後まで読み通しました。

 この作家さん、他の本も読みたい。

 し、願わくば、このタイトルのスピンオフが読みたい!



【4冊目】初めてのブックガイド『読むのが怖い! Z』

 今まで、書評とか本の紹介とか、読んでこなかったんです。

 何せ、「小説の紹介読むくらいなら、小説読んだ方がよくない?」って思っていたので。

 でも、「世界の文学を読む」とか「SF何読んだらいいかわからん」とか言ってるんですね、今年に入って。

 そういう時こそ、ブックガイドじゃない!?

 というわけで、初めて手に取りました。

 で、「初めてなのになんでそんなクセ強な……」と思われるかも知れないんですけど、表紙の通り「オジサン二人が好き勝手言っている」この感じ。

 面白そうじゃないですか、読み物としても。

 しっかり面白かった。

 まぁ、これが3冊目らしいんだけど、あんまり古い年代のを読んでも分からないし。

 何が面白いって、この二人の関係性というか、北上さんが「なんで俺はあれがダメでこれがいいの?」って聞く。
 それに、大森さんは「わかんないですね笑 同じですよ」って答える………。

 このシリーズは長くてお二人の付き合いも長いから、頭のいい大森さんはなんでも解説できると北上さんは思ってらっしゃるんだけど、解説できない笑

 しかも、このやりとりが漫才だとしたら天丼ネタってくらい頻繁に出てくる笑

 他にも、出版業界ネタが入ったりとか、読み物として本当に良かった。

 これ、図書館で借りてきたんですけど、紙で手元に欲しい。

 あんまり、本を文字を書き込みたくなることってないんだけど。
 取り上げられている本を一冊ずつ読んでいて、「これいってること100%わかる」とか「絶賛してるけどおもろなかった詐欺」とか書き込みたい!
 自分の読書日記にもなるし。

 しかも、それを気の合う読友さんと共有したりしたら、めちゃくちゃ楽しそう。

 本は、「紙でも電子でもスタイルに合わせて好きにすればいいんじゃない」派なんですが、これから「ブックガイドとブックリストだけは紙で買え」派になっちゃいそう。

 一介の本好きとしては、「これは途中までしか読んでない」とか「読んだはずだけど覚えてない」という北上さんに、そういうこともあるよねと救いに思ったり。

 実際、今『ねじまき少女』の百ページで止まってて。
 超、わかる。

 まぁ、大森さんが、下巻から面白くなるとおっしゃるなら、読もう。
 ちょっと、間をおいてからになるけど笑

 で、自分の読者としての立ち位置もなんとなく見えてきた。

 『天冥の標』、このお二方は絶賛してらっしゃるんだけど、わたし、超嫌い。
 一巻しか読んでないんだけどね、本当に、文体から何からダメだった。

 何が嫌かってのも克明に覚えていて、読んだのほぼ十年前なのに。

 それに、『都市と都市』も「キャラの動機がわからん」とか思ったんだよなぁとか。

 わたしはやっぱりラノベ読者。

 で、やっぱり女性として、ちょっとフェミ入ってます。
 強い女が読みたい。

 それから、「どんな性別と組み合わせも恋愛は恋愛もの」という主義の人間でして。
 だから、腐女子も入ってます。
 感情移入して「仕方ない」と思えるバックグラウンドが欲しい。
 ちゃんとしっかり全て書いてとは言わないけど、想像できるように行間で書かれていないと、のめり込めない。

 世界観がちゃんとしていても、キャラの感情と行動がある程度、直結していないと楽しめんなと思った次第です。

 そんなこんなで。

 初めてのブックガイド、実りが多い読書になりました。



【5冊目】あまり参考にならないかも……『すてきに本のディスプレイ』

 NDC攻略。

 学校図書館の分類から。

 結構「保育園の壁絵」テイスト。

 なので、テクニックとしては、フリマアプリに出品するための背景作りとか、そういうところを参考にする方がいいのかもしれません。

 自分の本棚をカスタムしたくないですか?

 マイブックシェルフ、カスタムディスプレイ。

 夢ですね、ロマンですよね。

 で、やってみました。

 家にあった、百均で買ってきたクラフト折り紙と厚紙に、絵の具で細工して切ったり貼ったりして。

 だいたい、作業時間は20分くらいですね。

 なんとなくで切っちゃたんですが、もう少し上に長さを残しておいた方が良かったかも知れません。

 百均の折り紙、色々とオシャレなのが多いので、厚紙とかよりもそっちを使うのがいいかもしれませんね。

 みなさまもぜひ、自分の本棚をディスプレイしてみてください。

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