オリオン座の三ツ星の左の星、アルニタクを撮る!
はじめに
オリオン座の3つ星のひとつ、左側の星、アルニタクを撮影してみました。ただし、馬頭星雲と燃える木星雲がついてきます。タイトルでもあえてアルニタクを撮影すると書いたのは、この1等星のアルニタクを星らしく撮影したかったからです。なので、今回の目的は暗部のモクモクの描写でなく、まぶしい星を描くことです。
この対象については、以前の機材で6年前に撮影したことがありました。
10月下旬の新月期に福島県の南にある鹿角平という牧草地での撮影で、約0時ぐらいから4時間ぐらい撮影していました。いまみると、デジカメのカラーノイズが酷く、PhotoshopのCameraRawでカラーノイズを排除したことから、馬頭星雲の南北のウネウネ部分が白っぽくピンクに転げてしまっていますね。。。それでも天文ガイドで入選していましたね。
撮影構図
構図を検討していてビックリなのですが、私の機材の画角だとベスト構図になりました。狙ったように馬頭が中央に配置できます。
撮影データ
純LRGB合成で計画しておりました。合計8.5時間であります。
[Technical Data]
Main Object Name: Horsehead Nebula and IC434
Date: 2020/12/20, 2020/12/21, 2020/12/22, 2021/1/4, 2020/1/8
Location: Fujigane Remote Observatry, Yamanashi, Japan
Scope: Astro System Austria 8N + 3“ Wynne Corrector
Focal Length: 760mm
F-Ratios: 3.6
Mount: iOptron CEM60EC
Auto-Guide: ASI120MM, KOWA LM100JC, PHD2 2.6.9dev2
Camera: Moravian G3-16200
Filter:
Astrodon LRGB Gen2 E-Series Tru-Balance Filters
Exposure:
L: 1x1 600sec x 28 -25C
R: 2x2 300sec x 17 -25C
G: 2x2 300sec x 14 -25C
B: 2x2 300sec x 15 -25C
Imaging SoftWare: Sequence Generator Pro
Processing: PixInsight 1.8.6, Photoshop CC 2021
ただ、Astrodonのフィルターをしてもアルニタクからゴーストもしくはフレアが発生しております。この状態をどのようにするかって?Photoshopでチクチクするしかないでしょ。一般写真なら、光源部分を指で隠して撮影して比較暗合成するとかできますが、長時間露光中に指を固定して星は隠せません。やるなら、カメラを45度ほど回転させて十分に撮影して、部分的に比較暗合成するしかないでしょうね。
仕上がり画像
アルタニクの写真をとると書いたように、アルニタクの眩しい輝きを表現しつつ、十分に露出時間をかせいたので、ちゃんと馬頭や燃える木までもきれいに表現できました。アルニタクだけでなく、右下の星もきれいに表現できたかと思います。
オリオン星雲もそうですが、今回は明るい対象ということもあり、処理は難しくないです。今回はモノクロカメラによる長時間露出ということもあり、カラー情報の豊富さから、彩度を限りなく強調してみました。特に馬頭周辺の彩度ですが、馬頭本体から南北のウネウネは白くなりがちなのですが、輝度を抑えつつ、彩度で表現することによって、透明感のある色のグラデーションで構造を表現できているとおもいます。
特にこのあたりの構造で色のりがあるのが素敵ポイントです。
さいごに
馬頭の部分を1000 x 1000 pixelで切り出してみました。星が少し横伸びしていますね。
来年は3つ星モザイクするか〜〜〜
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