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ビジネスマネジャー #6

マネジャーも一人の人間です。間違いはあります。

ここでしてはならないことは、自分は間違っていない・間違ってはならないと、完璧主義思考にならないことです。

自分の間違いに気付いたり、人から間違いに指摘されたときに、潔く間違いを認めることです。ここで認めないと、部下から見抜かれてしまいます。

「器が小さい」「プライドが高い」「ただの頑固者」

と思われてしまい、コミュニケーションを避けてしまいます。

チームの連帯感、一体感を失い、マネジャーとしての役割でもある目標達成は難しくなり、マネジャー自身が阻害要因となり得るのです。間違いは素直に認めたほうが気も楽になります。


マネジャー自身の成長「4つの軸」

日々の仕事の中で、マネジャーの立場とは違った4つの役割。これらを想定した視点をもって、自身の仕事を見つけていきます。

マネジャーには、多くの能力・スキル・知識がの項目があり、そこから自分に必要な項目を的確に選択していくことは困難です。そこで、マネジャーが成長するために必要な項目を「4つの軸」として整理していきます。


①船長の役割:目標達成、指揮命令、イニシアチブ、リーダーシップ 等

学びの素材:チーム目標の達成志向。チームを率先して先導する。適宜指示を出してリーダーシップを発揮する。


②設計者の役割:分析、システム、概念 等

学びの素材:目標達成のための調査・分析、およびチーム編成。工程管理、コスト管理、部下の担当・役割の作成といったシステム管理。


③指揮者の役割:チームワーク、育成、能力発揮 等

学びの素材:チームを取りまとめる。部下の長所を引き出し、能力を発揮させる。チーム全体のパワーを最大限に発揮させるための工夫。


④教師の役割:教育・指導、情報探求 等

学びの素材:部下を成長させるための指導。部下を育成するための方法や、アイテムに関する情報探求。


以上の「4つの軸」の役割を通して、マネジャー自身が成長する意欲、自分自身に対する挑戦、部下に正直に自己開示して遠慮なく評価を求める行動、自己の成長に向け真摯に、日々取り組むことが大切です。

この4つの項目をそれぞれ数値化して自己評価します。そして、その評価を部下に開示し、3ヶ月、6か月後に点数をつけてもらいます。

すると、自分の評価とは違った評価が返ってくることがあります。

たとえば、

マネジャー自身は「船長」としての評価が高かったが、部下から帰ってきた評価は「指揮者」だった。「船長」としての評価は、逆に最低点だった。

この結果をみて、

「実は指揮者として長けていたが、船長としての役割はほとんど果たせていなかった」

という視野が開けてきます。

部下からの評価を基に、複眼的な新しい視点でマネジャーが取組む改善点や、新たな課題を模索し、冷静に分析することで、新たな対応力が生まれます。

このように、自分が行っている認知活動を対象とした、その認知活動を自分自身で客観的に評価し、自分の活動をコントロールをすることをメタ認知といいます。

職場でお互いを評価し合い、より高みを目指して学び合うことにより、円滑なコミュニケーションがとれるようになります。

これは本当に面白いのでお勧めです。


導入失敗事例(2020.9.28追記)

ある企業にて半期ごとに人事評価がされているのですが、上司の評価制度を開始することになり、その後のコミュニケーションに改善がみられました。

当時、私の上司にあたる方が、普段コミュニケーションをとらない部下に対して接するようになったのです。

これはすごく良い傾向だったのですが、3ヶ月ほど経ち、中間評価の時期に上司の評価制度を取りやめることになりました。

理由は、ある上司が私の評価内容を口外してしまったことにあります。

具体的な評価項目や、その内容については書きませんが、私の評価内容が、まわりの社員とかけ離れた評価だったらしく、気に入らなかったことが原因だそうです。(先輩社員談)

その内容が全社中に伝わり、その後、私は孤立することになります。

「空気読めよ」

先輩社員から言われた一言。

(それがどうしたというのか)

なぜ悔しい気持ちを強いられたのかは今でも分かりませんが、結果を出せば見返してくれるだろうという一心で、その後は業務に励みました。

結果、次の半期で売上1位になります。(年間2位)

それから、周りからの疎外感は少しずつ解消しましたが、本来目指した形でコミュニケーションの改善がされなかったという点では、少し残念な気もします。



ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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