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応援ラボの活動報告〜第6回勉強会②〜

2020年11月7日、オンラインにて親子・子育て応援ラボの勉強会、「児童虐待防止のために、地方議員、行政、市民にできること」というタイトルで行われました。

講師を務められたのは、厚生労働省の法律職として、児童福祉法の改正など多くの法改正に携わりながら、「この仕事が現場にどう届いているのか」を知るために週末ごと、NPOの活動などに足を運んでこられたという千正康裕さんです。

児童虐待の根本解決に向けたそれぞれの立場で取れるアクションについて伺うことができました。

今回、1番勉強になったのは、千正さんの経歴である厚労省での仕事内容でした。

議員として活動していると、やはり「法律」というルールと対峙する場面が多いです。そんな時に思うのは、逆にそれらを生業にされている方々は、「社会を変えている」という実感ややりがいをさぞ感じているのだろうと思っていたのですが、千正さんのお話によると「自分が携わっているこの条文って、どう社会に影響を与えているのだろうか?」「この条文は何点なのだろうか?」などと悩むことがあったということを聞き、社会を変えるということは、ある一方だけのアプローチでは、進みにくい、または効果が分かりにくいということがあることを実感いたしました。

講演タイトルにもあるよう、地方議員、行政、市民がそれぞれの場で活躍しなくては、達成しないことなのだと、改めて思いました。

虐待関連の法律の動きは、ここ十数年間に何度も何度も法改正があり、これは一般的に珍しく、世間や行政の関心が大きいことを意味していますが、同時にこれは……各地で守ることのできなかった、悲惨な幼児・児童虐待による死亡事故が発生してしまったという事実も表しています。法改正だけでは、単純に解決できない大きな課題であることが分かります。

虐待防止のための主な取り組みとして、家庭への支援、養育支援、自立支援、里親拡充など様々ありますが、その支援につながる方々はやはり全員ではなく、行政の窓口に来ない、子ども食堂に来ない、といった見えない方々もまだ多く、どうやってそこまで手を伸ばせるかが課題です。

地方議員にできること、行政にできること、市民にできることがそれぞれあり、またそれらの立場だからこそ見える課題や現実もあり、個々で動くだけではなく、様々な立場の人たちが手をつながなければ解決が難しいということが、改めて分かりました。

地方議員として、虐待の問題がしっかりと解決するまで、様々な面からのアプローチを続け、社会や市民の方々に意識し続けてもらうこともまた、大事であると感じました。

文責:小林あすか(江戸川区議)

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