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イラストレーターのキャリアアップ 〜表現者か仕事人か〜 vol.2



じゃあいくつか実績をいただいているので、頂いた画像を見ながら話をしていけたらと思います。

最初のこれはどういうお仕事かお聞きしてもいいでしょうか。

こちら、今ちょうどフェア中なんですけどホテルグランビア岡山さんの壁に書いてあるマリーアントワネットのイメージで描いたイラストですね。19階のアプローズさんっていうところで今、マリーアントワネットが愛したスイーツっていうテーマでフェアをされてるので、それに向けたインテリアとしてデジタル作成して、それをクロスに変えて貼っているっていう状態ですね

なるほど。そのフェア中の壁面に飾られてるみたいな

その通りです。結構店内も明るくて、インテリアも配色してるようなオレンジがあったりとか黄色があったりとか、そういったものだったので、それだけ最初に見に来た時に記憶して、写真とかを撮って、戻ってからそこにマッチするようにデザインを考えるって形で作成していきました。

ありがとうございます。さっき話にも出た事前取材の動画があるので、まずはそれを見てもらえたらと思います。

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マリーアントワネットが愛したシリーズっていうテーマで開催されると。で、プラス パリオリンピックが始まってまして、こちらのと風景と一緒にってところから始まって、最初に一応下見に来させてもらった時に、椅子とか机の感じを見て違和感のない色使いにしようとそこだけちょっと気を付けて、変に目立ってしまうとかは嫌いなんです。インテリアとして使っていただきたいのにこの人だけが1人歩きするっていうのはあんまり好きじゃなくて、全体的にきちっとマッチする形っていうのがベストだと思うので、そこを目指して描いたっていう感じですね。

なるほど、なるほど。

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はい、ありがとうございました。では、ちょっと繰り返しになるかもしれませんがご依頼の経緯とか、どういうご依頼があったのかみたいなところからお聞きしてもいいでしょうか。

はい。最初に来たご依頼は、フェアをされるというので、マリーアントワネットを描いてほしいとご依頼が来たんですけども。私がチョークアートっていう技法を使うんですが、写実的な絵を描くんですね。多分、ああいうイメージでいわゆるマリーの肖像画的なイメージのご依頼だったんですけども、今回のボリューム感とかフェアの雰囲気とかを考えると、肖像画があそこにドカンってあるよりかは、やっぱりちょっと今風のスイーツが好きそうな年代の女性を書いて華やかにした方がいいんではないかと。 そこでそのご提案をしたところそちらが通ったので経緯としては、そちらを書いたっていう流れですね。

最初はマリーさんを描いてください、だけだったんですね。

そうですね、ザクっと来て。で、その後にパリオリンピックがございますので、そちらもちょっと一緒にっていう形で街並みを描いて。

マリーアントワネットにあんまり詳しくないんですけど、若い時からある程度年取られた時まで色々ある方なんですかね。

はい。色々ある方でしたね。でも、全体的に結構華やかなイメージが皆さんあると思うんですが、こういうキャラクター書くときってすごく迷うのが真実を描くべきなのか、それとも、みんなのイメージに沿ったものを描くべきなのかっていうので。最初ちょっとどっちに振ろうかなっていうので若干悩むんですが、今回はもうスイーツですからね、可愛いじゃないですか。

確かにそうですね。じゃあ、もう可愛く振ろうと。もうアフタヌーンティパーティーですよね。

そうなんですよ。なので今回はもう可愛く、今時の女の子というか、どの時代を得てもきっとその世代の女の子は甘いものが好きだし、愛いものが好きだろうっていうイメージで、可愛いマリーさんにしました。

今回って特に実在の人物とキャラクターとのグラデーション、線引きがすごい難しそうだなと思うんですけど。

そうなんですよ。で、結構考えれば考えるほど、こういうのって埋まってしまうので。もうこういう場合の案件で、例えばクライアント様がもうガチッとしたイメージをお持ちだった場合は、もちろんそちらに準えるんですけど、今回で言うとイメージはもう江角さんにお任せって形だったので、もうこれが私のマリーさんですって作りましたね。

そうなんですね。後ろのフランスの景色は結構カラフルな感じであったと思うんですけど、あれはどういうイメージで、ああいう色味とかにしたんですか。

やっぱりその背景の建物とマリーさんの調和って、多分ちょっと難しくて。はっきりとした陰影があったりとか、書き込み量が多ければ多いほど、ちょっと可愛いマリーさんと若干ずれていくかなっていう印象を受けたので、できたら同じ流れの絵としてみたいっていう気持ちがありました。ちょっとくっついてるような、っていうのもあってもう印象的に建物を建物として書いてで、その上に色を載せてマリーさんに繋がるようなグラデーションで色を描いていくていう形にしたので。なるべくマリーさんの邪魔にならないように、あちらに意識が行かないように気を付けて描いたっていうのがあります。

確かに、なんか引き立ってる感じがしますね。

ありがとうございます。ちょっとポイントで、華やかな形っていう色味とかも表現できたらなと思ったんですよね。マリーさんはシックに行きたかったので。

なるほど。ありがとうございます。
じゃあ、また次のスライドにお願いします。

次が吉備津彦神社さんですね。さっきも話に出ました岡山市の割と中心にある由緒正しき神社で、吉備津彦命っていうの桃太郎の元になったであろう人物が祀られてる神社、でいいんですかね。

そうですね。猿とか雉とかも同じく祀ってあったりとか。門で待ってたりとか各所にありますね。

そうなんですね、そこまで知らなかったです。
でも、すごい大きな神社で、岡山県民は結構初詣に行ったとかに行くような場所だと思うんですけど、これはどういうお仕事だったんでしょうか。

こちらはですね、実は去年ぐらいからスタートしているお仕事で、今回は干支の絵馬、大絵馬を書かせていただいたんですが、以前から実はかっこいい絵馬を作ろうとかそういう流れからのこちら今回のご依頼です。

かっこいい絵馬を作ろうって、だいぶざっくりですね。

そうなんです、最初は萌えキャラの絵馬を作ろうていうテーマから始まって。で、萌えキャラは大変難しいとこの間ちょっとお話したんですけど、やっぱり好きな層っていうのがめちゃくちゃ限られてくるので、女性も子供も好きって言うとちょっと逸れるから、狭まって、さらにオタク、いわゆる私もそうですけど、そういうのが好きな方でもやっぱり狭まっていくじゃないですか、萌えキャラが好きな層っていうのは。

そうですね.

で、どんどん、どんどん狭まっていったこの層にきちんと刺さるものを作って、それを運用していくっていうのはとてもハードルが高いんですよね。皆さんが思いつく萌えキャラでもそんなに人数たくさんいないとは思うんですけど。

そうですよね、世の中にある萌えキャラで想像できるのって、僕あんま詳しくないので全く思いつかないです。

なので、なかなか一般的に普及させようと思うととても難しいんですよね。で、なんならちょっとその吉備津神社様ももすごい歴史があるところなので、来られてる参拝者の方からちょっと 違うんじゃないってなってしまう可能性も秘めているというのがあって、せっかく作るのであれば愛されるキャラクターを運用したくて。作って終わりだとイラストとしてはいいんですけど、やっぱり作ったからにはきちんと生き延びてほしいし、なんか生存しててほしいですからね。やっぱりそういうのを考えると吉備津神社様は先ほどおっしゃられたように由緒正しい、歴史の長い神社様なので、もうかっこいいに全振りしようと、それだったらきっと今までおられた方も受け入れていただいたりとかで吉備津彦神社様の宮司さんとかも、皆さん男性の方なのでね、皆さんとともに、力を合わせてできるんではないかとなりました。

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