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光が散る。

ある夏休みのこと。

元素の不思議を探るために
上野の博物館へ出かけた。

たくさんの元素が描かれた下敷きを
手に持ちながら歩く。そしてまた歩く。

せっかくの上野。
どうしても動物園の場所まで行きたくて。

また歩く。

一人の少女の目の前に広がったのは
小さな小さな遊園地だった。

トンネルを抜けた先には、
眩ゆいほどの光の粒が舞っていたのだ。

そう、私の世界が一瞬にして消えたのだ。

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