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美大生はどうしてアイデアをガンガンおもいつけるのか問題

つづき。

大学生のあるとき、ある雑誌の大学生対象のワークショップに出た。グループワークで美大生たちと組んだのだが、そのとき、彼ら彼女らの発想力に驚いた記憶がある。同じテーマを与えられても「え、どうしてそんなことを思いつくの?」と驚いた。

それ以来、僕のような文系大学に通う学生と彼らの発想の違いは何に起因するんだろう、、と考察をするようになったんだけど、彼女(美大を出ている)と大学入試の話をしていたときに美大入試におけるデッサンにそのヒントがあるんじゃないかと思うようになった。

デッサンと目

答えを端的に言ってしまうと、デッサンで鍛えられた「目」こそが美大生の発想力を支えているのではないか、と僕は思っている。

もう少し細かく書くと、美大生はデッサンの時に再三言われた「描く対象を分解して細部まで捉えるように観察する」経験が発想のときにも活きるのだと思う。

プロダクトやサービスもその対象を細かく要素に分解していき、分解した要素を別の要素で置き換える、そして要素を別の組み合わせで再構成する、そうした一連の思考過程を無意識に、かつ高速で行うことでおもしろいアイデアを生み出しているのだと思う。

アイデアを考える思考というのが仮に同じだとしたら、僕のような文系大学生(当時)よりもそうした思考訓練を高校生の頃からしてきた美大生が発想に優れていることは当たり前だし、むしろ訓練もせずに才能の違いなどと妬むのは筋違いな話だと思う。

最近読んだ本でも近いことが書かれていた。美術を専門としない一般の学生にデッサンを通じた「観察の技術」を教えたところ、彼らの創造性が高まった、ということが書かれている。

内なる創造性を引き出せ - amazon

この本にも書かれているように、僕のようなデッサンをしてこなかった人間も、一時的にデッサンや対象を模写する、という行為を通じて、観察力を高めることでおもしろい発想を得ることはできそう。ワークショップなんかで使えないかな。

デッサンにおけるルールを定めて、その範囲で対象を模写する。画像はGoogleから引っ張ってくる。質感の違いだとか、位置だとか、デッサンの基礎的なルールを定めた上で15分程度で対象を模写してみる、そうすることで対象を美大生ほどではなくとも、彼らの視点を得ながらアイデアを考えていくことができるかもしれない。

そういえば、絵を使ったWSのブレスト、RCAさんのWS参加したときにやってました。


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