赤ん坊

親戚宅の赤ん坊が我が家に来ていた。

「抱っこしてみな?」と言われたが、とても脆く、小さな命を、私なんぞが抱けば壊しそうで怖くて抱けなかった。どう接していいかわからず、何も声を掛けたりできなかった。

だが、彼は私の眼をじーっと見つめ、私の指をしっかりと握ってくれた。
眼と眼で何かが通じた気がして、言葉ではないのだなあと感じた。
その姿はあまりにも無垢で、その眼には一切の濁りがなかった。

とっても可愛かった。
可愛かった。
愛おしい存在だ。

しかし、これからこの世界を生きていかねばならぬと思うと、どうか平穏な人生を歩んでいってほしいと願わんばかりである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?