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ステイホーム中、ひとりで楽しめるロゼワイン誕生!? 2020/7/14

夏になると、若者が集い、ロゼワインを片手にパーティ・・・という様なスタイルで、ニューヨークを中心にアメリカでロゼワインが流行して久しいですが、未だコロナ禍で不安定なステイホーム中に、ひとりでも楽しめるロゼワインがあるとすれば、どんなロゼワインでしょうか?  先日、インスタグラムを通じて新しいスタイルのロゼワインを見つけたので、購入してみました。

 購入した「USUALWINES」は、コンセプトが「A large glass of real wine, in a bottle」(瓶に入った、本物のワインのたっぷりグラス1杯)。フルボトルの1/4にあたる、187mlサイズのミニサイズで、文字通り、たっぷりグラス1杯分の分量が入っています。12本入り、もしくは24本入りのケース販売のみで、ロゼスティルワインとロゼスパークリングワインが6本ずつ入った新発売の夏限定の”ロゼコンボ"を購入しました。(187ml 12本入り税込$104(約11,440円))

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お酒というより桃ジュースの様な見た目で、フルボトルのカチッとした男っぽいイメージとは真逆な、フラスコの様なコロンとした瓶の形が可愛い印象です。


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グラスに入れると、本当に一杯と少し。飲食店のグラスワインの量に少しオマケがついてきたような量です。味は、ドライでフレッシュ!ストロベリーの様なキュッとした甘酸っぱさがあり、想像以上にちゃんと美味しいワインでした。この、「USUALWINES」の設立者は、実はニューヨークで働いていた元女性弁護士。もともとワインが好きで、「上質なワインを日常に飲みたい!」という思いで、夫と共に世界中のハイクオリティなワインのグラス一杯分が飲める「VINEBOX」を2016年にスタートしたそうです。

試験管の様なボトル形状に驚きましたが、この「VINEBOX」のサブスクリプション・サービス(定額購買)が大人気となり、その後、Sustainable(サスティナブル)、カリフォルニア産、無添加(亜硫酸無し)、にこだわった「USUALWINES」を昨年スタートしたそうです。

 そもそも、昨今のアメリカのロゼブームは、ミレニアル世代を中心に、ブドウ品種やテロワールを深堀りしていくような従来のワインの楽しみ方とは違うアプローチで生まれました。NYの書店のワイン本コーナーでも、専門的なワイン本が並ぶ中で、ロゼワインの本だけは、他のワイン本とは違い、表紙も中身もポップで難しいことが一切書いていない、カジュアルに楽しめる本ばかりが置かれています。

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(NYのユニオンスクエア駅近くの本屋、Barnes&Nobleにて見つけたロゼの本)

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もちろん「USUALWINES」は、ブドウ栽培や生産者などの情報は無し。ただ、高品質ということを分かりやすくアピールしたい意図でか、①サンタ・バーバラ産のブドウ、②生産過程で亜硫酸添加なし、③補糖なしのドライでモダンな味わい、という3点はホームページで強調されていました。(ブドウ品種はシラー、グルナッシュ、マルベックという情報もあありました)

ロゼワインのカジュアルなイメージに加えて、スタイリッシュなパッケージ、187mlサイズのグラス一杯を楽しむというコンセプト、サスティナブル&ナチュラルな製法でのワイン造り(詳しくは書かれていませんが)、ケース販売という販売方法、、と、どれをとっても、トレンドを押さえていて、なるほどなぁ~、とミレニアル世代をターゲットにした考えられたマーケティング戦略に、新しいサービスを生み出すのが得意なアメリカっぽさを感じます。

 正直ワイン好きからすると、187mlは少なすぎると感じますが、リモートワーク後の夕食前のアペロの一杯にはぴったりのサイズだし、ステイホーム中、まだまだ友人たちと気軽に集まることが簡単にはできないムードの中、この瓶をもって、ベランダに出て一杯飲めば、ひとりでも気軽にリフレッシュできそうな気がします。

それに加えて、ニューヨーク市ではまだ飲食店の店内飲食が禁止されているので、衛生面を考慮しても、このような小さいサイズはテイクアウトにも良さそうです。

 例年であればリッチなニューヨーカー達がこぞって夏に訪れる、ロゼブームの発祥地であるリゾート地、NY州ロングアイランドにあるハンプトンも、今年の夏は閑散としてしまいそうです。どこにも行けないニューヨーカー達に、新しいスタイルの「USUALWINES」は刺さるロゼワインになるのでは?!と、個人的に大注目しています。

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