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欠席した受験者Aの席に誤って着席した受験者Bの個別学力検査の成績を、受験者Aの成績として扱い、合否判定を行った。受験者Bが、欠席した受験者Aの席に誤って着席したうえ、受験者Aの受験番号を答案用紙に記載していた。試験監督者は、それらの誤りに気づけなかった。

ありえない。前期日程の個別学力検査で受験番号の異なる席に別の受験生が座るのは想定内。

答案を回収するときに受験番号で揃えるので、その時点で受験番号違いがわかる。ただ、此の受験生は欠席者の受験番号を書いているのでこのチェックはくぐり抜けた。実は入試屋としてはこの行為は不正行為として想定内。行動が極めて不自然。

仮に、一つ前の席が本来欠席で、一つ後ろの席の受験生が誤って一つ前の席に座るのは想定内。本来の受験番号が答案に記載してあれば、どこに座っていようと合否には影響がないのであったとしても影響がない。

解答中に監督が受験票と机の上の受験番号を合わせてチェックしても、此の受験生は机の上の受験番号を写しているのでチェックをくぐり抜けた。やはり不正行為の想定内。

最後の砦は、解答中に監督が写真票と受験生の顔の照合。写真照合は監督業務の一丁目一番地だから、これを真面目にやったのか?それとも素人同然の教員に対する研修の甘さが際立ったか。だとすれば「あり得ない。」ただ、双子や兄弟による替え玉だと、残念ながら監督の不手際にするには酷で、これはやはり不正行為の想定内。

このように、想定できる間違いと不手際をツリー化するのは入試屋の仕事。不正行為の具体例を想定するのも入試屋の仕事。あり得ない事案を潰すなら、全ては、その大学に入試屋はいるのか?ということに尽きる。



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