鶏皮飼育日記_2019/01/19

最近料理をするようになった。
台所に立って様々な食材を包丁で切っていく。
中でも切りにくいと感じるのが鶏肉。皮を付けたまま肉を無理に断ち切っていた。
すると母親が台所に入ってきて「鶏肉はこう切るの」と、包丁を私の手から取り上げ、肉と皮の間に刃を入れた。
すらすらと肉と皮が分かれていき、そのまま母親は手際よく肉を切り終え台所を出て行った。
もう一枚切ろうと、私はトレーから肉を取り出しまな板に置く。同じようにしてみるが上手くいかない。
じれったくなって、手を肉と皮の間に突っ込んで剥いだ。
皮はシンクに放り投げた。

一通りの調理を済ませ、洗い物をしようとシンクに向かう。
さっき放り投げた皮がある。
なんとなく拾い上げて見てみた。
ブツブツした面、その裏は滑っていて血管が見える。
気持ち悪いと思った。気持ち悪いけど見てしまう。
しばらくの間、台所で鶏皮を持ったまま立っていた。

食事を済ませ再び台所に戻ると、シンクに置いておいた鶏皮は乾いて変色していた。
もっと見て触りたかったけど、どうしようもないし捨ててしまった。

鶏皮をずっと見ていられる環境を作ろう。
私は水槽の中で鶏皮を「飼育」し、日記をつけることにした。

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