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2010年前後の音楽振り返り

ゼロ年代後半から10年代前半の音楽が自分の中で再燃してたので、聴き返してたアルバムメモ。

Mellowhype/Blackendwhite

Odd Future関連がインディーロックリスナーの方面にも広がってて、そこまでヒップホップさわってなかった私もちょくちょく聴いてました。
とくにMellowhypeのこれはタイトルやトラックから感じるざらついた感触、陰のあるダウナーな空気が私向けな感じで好きだった~~。
BLMとか言ってる今のムードで聴くとまた存在感ある気もします。
ミックステープって文化もこの頃知ってDatpiffとか漁ったりしてた。

The Bilinda Butchers/Regret Love Guilt Dreams

Datpiffと同じくBandcampも色々見てたりしたあの頃。
ふざけた名前が目を引いたこのバンドですが、いまだに活動してて驚いた。
マイブラメンバーの名前をそのまま頂いているわりに音はシューゲイザーというより、ドリームポップの要素が強い。
琴の音が取って付けたようなオリエンタリズムを醸し出すSighが実は大好きなんだ……。

DJ Diamond/Flight Muzik

ジュークとかフットワークという、よくわかんないワードだけ知ってる状態から、こういうやつなんか~~となんとなく把握になったPlanet Muリリースの初作。
高速乱打されるキックやスネア、ピッチ上げた声ネタループで足の骨どうなってんのみたいなダンスしてるのが日本人にはよくわからなくて衝撃的だった。
今聴いても、勢い一辺倒でなく各トラックに一癖あって好き。

Toddla T/Watch Me Dance

JusticeとかSMDとか80kidzとかからエレクトロが盛り上がってきて、クドゥーロとかバイレファンキみたいなローカルスタイルも各地に広がって、ダンスミュージックシーンが多様化してた印象あるこの頃。
そんな中でてきたフィジェットハウスが懐かしい。
中心的なMachines Don't Care周辺でも、このアルバムはダンスホール、グライム、ベース混ぜ合わせてメインストリーム的なポップアルバムに仕上げてきて良いですね。
客演にRoots Manuvaやms.Dynamiteとかいて当時のムードに思い寄せられる。

Poirier/Running High

辺境ビートが盛り上がってる最中、Ninja TuneからリリースされたカナダのDJによる7作目。
デジタルダンスホールにダブステップやアフロ、カリブフレーバーを太めのビートでハイブリッドした、当時のゲットーベースとか呼ばれてたアレコレが詰め込まれてるんじゃないでしょうか。
DiploやM.I.A.あたりのダーティなエレクトロ周辺が広がってく中でリリースされたアルバムの中でも、要素の詰め込みっぷりは目を見張る物があります。
色んなワードがタグつけられそうな音ですが、ダンスホールはそこまで聴かない自分にも刺さるシャープなグルーヴと多様性が素敵。

The Autumn Defense/Once Around

Wilcoのベースのジョン・スティラットとキーボード、ギターのパトリック・サンソンの外部活動バンドの4作目。
本体のフロントマンであるジェフさんが気難しそうだからか知らんけど、離れてやってるこちらはリラックスしたフォーク、ソフトロック感。
良い意味で癖や派手さのない、こういう素直なインディーポップはほっこりしちゃうね。

Black Mountain/Wilderness Heart

サメジャケがいかす、カナダのバンドの3作目。
Arctic Monkeysがジョシュオムをプロデューサーにしたり、Kid Cudiが出てきたりストーナーとかサイケデリックが流行ってたころに、コテコテでなく適度な力の抜け具合と締まったところの塩梅で、“普通に良い”って感じである。
ハードロック風味のサイケ感添え男女ツインボーカル、キャッチー!

Magnetic Man/Magnetic Man

このへんの時代のアンセムのひとつは間違いなくI Need Airでしょう知らんけど。
Skream、Benga、Artwarkによるダブステップスーパーグループによる唯一のフルアルバム。
アンダーグラウンドじみてなく、ms.DynamiteやらKaty B招いて歌もの多くメジャーな空気感が当時のイケイケな雰囲気を感じさせてくれるのである。

Bostich + Fussible/bulevar 2000

メキシコ大衆音楽とテクノの融合音楽集団Nortec Collectiveのメインメンバーによる2作目。
ポルカ調リズムにアコーディオン、ホーン、びよんびよん跳ねる電子ビートの組み合わせが最高に気持ち良い。
だらだらした昼下がりにテックスメックス料理でもいただきながらどうぞ。グラミー賞にもちゃっかりノミネートされてたっぽい。ティファナマリワナ。

Egyptrixx/Bible Eyes

Night Slugsからリリースされたアーティストアルバム初作だったらしい、Egyptrixxの1作目。
チルウェイブとかLow End Theory方面のムードも含みつつ、UKファンキーやダブステップ、ウィッチハウス方面のゴシック暗黒風味も味付けされてるので、陰キャオタク君向けのエレクトロミュージックとしての完成度が高い。
カーステに入れて得意気になろう。