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自分の魅力を引き出す国語(大学受験講師・古典 佐藤敏弘)

〇自分はどんな人か?


 私、古文講師の佐藤敏弘でございます。もうかれこれ塾・予備校講師をはじめて25年を超えました。あらためてこう考えてみると、四半世紀もやっているんですね!これは驚きです!!!……なんてことを皆さんに伝えたいわけではありません。
ここまでやってきたのは、何かある度毎に「自分を振り返る」ことをしてきたからだと思います。「自分を振り返る」のは本当に難しいことですよね。

 どうやら人というものは、自分の良い点だけを正しく客観的に評価することなんてできないようなんです。どちらかというと悪い点が心に残り、それを見つめる人が多いようなのです。(多分に漏れず私もそうです。)悪いことだけを見つめると、当然、自分が嫌になってくる、すると、逃げ出したくなる、そして、現実逃避をして楽になろうとする。当然といえば当然のスパイラル的思考だと思いますし、現実逃避をダメだといっているわけでもありません。嫌なら嫌だと思っていいのですが、その一方でそのように考えている時の自分こそが愛しいと思ってほしいのです!だって、「自分を振り返る」ことができるということは自分が何かをしてきた証なのです!たまたまそれがうまくいかなかっただけではないでしょうか?「自分のことを振り返って修正しなさい!」「悪い点は同じ過ちはしないようにしなさい!」とかいうのとは少し違ってて、私は「今までの全ての自分を、次の自分の糧にしよう!」だと思うのです。


 何も考えずに動くのは本当に怖いから、どうしたって二の足を踏んでしまうことが多いです。でも、動かないと「みなさんの証」が手に入らないのですよ!私は、そのように気づくまでちょっと時間がかかりました…。

 「自分を振り返る」ことは、“自分の証を手に入れて、自分を大きく”していく行為に他ならないのです!

〇受験としての国語とは…。


 最初に…、国語という教科はありますが、国語という学問はないのです!
 …ということは、国語は何でもアリということなんでしょうか?これは私が国語教員・講師としてずっと悩んでいる問題です。まあ、「こんなもの考えたって答えなんか出るわけない!」のですけどね。でも、国語が受験の科目として存在する以上、何か意味があるのだとは思っています。

 文章をちゃんと読むとは何…?理由を正しく書くとは何…?別の言葉で説明とは何…?


 様々な疑問は尽きないのですが、単純にいうと、「人とつながるため」のツールなのだと思っています!(これが正しいかどうかはわかりませんよ。)国語というツールで読み取りができれば、人の話を聞いて“理解する”ことができますし、そう話した理由や説明を考える際に、国語ツールで視点確認の方法をいくつか手に入れていれば、短絡的な判断をしなくてすむ。結果として、自分の価値を高めることができるものなんだと思います。

 でも、それだけなら受験ではいらないのではないか?と思う人がいると思いますが、その受験こそが“世間としての中心(客観性)を知ること”なのだと思っています!つまり“世間としての中心(客観性)”を確認することで、その基本的思考をおさえておく力を試されているのです!(もう一度言いますが、これが正しいかどうかはわかりませんよ。)とはいえ、基本的思考がわかる人=正しい人という考え方ではなくて、それが分かっているからこそ、基本的思考がわかる=より自分の魅力を引き出せる人と判断できませんか?知識が多く持っている人がエライ!……そんな短絡的な考えはもうやめましょう!自分の魅力を引き出せるようにする。これが受験で国語が採用されるゆえんだと(私は)思っています!

〇古文(古典)と向き合って…。


 古文の世界を長年向き合ってきていますが、古典の世界は本当に楽しいですよ!…それは読めるからでしょ。という声も聞こえてきそうですが、そうではなく、古典という今と比べれば発展途上の文化であったために、人の思いや行動を“素直に”表現しているから楽しいのです!現代は往々にして、人として思いや行動を良く見せようと必死になっています。人として良く見せるために「隠す」のではなく、人としての“素直な”表現、そしてそれぞれの思いの機微がありありと書かれている。そんな文章を見てクスクスし、ニヤニヤ笑わずにはいられません。そんな世界観をみなさんに伝えられるように日々精進していますが、まだまだ先は長いみたいです………。


 みなさんは、そんな事を思いながら講義している私を見て、クスクスし、ニヤニヤ笑って下さいね。

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〇(N中等部+N高校、S高校)×N予備校=予想できない!


 国語の講師は、私の他に高橋廣敏先生がいます。N予備校が始まる前の準備期間の時に、仕事場で毎日のように顔をつきあわせてテキストと問題集を作っていたのを今でも思い出します。その時に「この予備校はこれからデカくなるぞ!凄いことが起きるぞ!」なんて言ってたんです。N予備校単体でも、プログラミング・小説・声優などなどを含めて凄いことになっていますが、それがN高校と合わさることでさらにデカくなりました!そして、今ではN中等部やS高校へと広がり、その可能性はさらにデカくなって、予想もできないような次元へ入っていってるぞと実感しています!その予想できない流れの中心に居るので、この流れをさらにデカくしたいですし、ややもすれば取り残されてしまう緊張感をひしひしと肌で感じてもいます。

 我々は教育業界のトップランナーとして走っているという責任をもってこれからも邁進しなければなりません。最初はついて来られないという点で「予想もでき」ず、世の中から評価が得られない可能性があることも踏まえつつ、それでも突き進めていった結果、時代が我々についてきた時にはこの先はどうなるのだろうという別次元での「予想もできない」楽しみとなればいいなと思っています。いや、そうしなければいけませんね!
我々、教える側だけでは、そんな夢(野望?)を実現できません。話を聞いてくれるみなさんが居てくれるからこそ実現できるものなのです!そして、みなさんがいるからこそ、これからどうなるか「予想できない」とも言えます!「予想できない」からこそ、私はN予備校、N高校……、いや日本・世界の教育がどうなっていくか楽しみで仕方ありません!


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