海藻文化

海藻は、日本人の食生活に深く入り込んでいますね。わかめ、昆布、ひじき、海苔、もずく、あおさ、てんぐさ(寒天の材料です)。

繊維が豊富で、カロリーのない、健康に優しい食品です。

ですが、西洋で海藻を食べる文化のあるところは本当に少ないです。一昔前のウェールズで、地場の海藻のスープを食べていたそうですが、西洋では他にはありません。何せ、海藻のこと Sea Weedsですよ。「海の雑草」って呼ぶくらいですから、食べ物だなんてみじんも思っていませんね。

アフリカ、南アメリカでは海藻、というか藻を食べる伝統がありました。貴重なたんぱく源として、扱われていたのです。インカ帝国を滅ぼしたスペイン人は、湖で養殖されていた藻を見て、「こんなものを食べる野蛮人」と思い、湖の藻を食べられなくしてしまったそうです。

この藻、大変な栄養価があり、食料危機を救う存在になりうるとして、注目されています。スピルリナなどがそうですね。

スピルリナにはアミノ酸が多く含まれているので、粉末を水に溶かして飲むと、化学調味料のような味がします。これを飲みにくい、と感じるなら、錠剤のほうがおすすめです。お通じの改善にも良いようです。

日本人は、海藻を食べる伝統があるから、藻として料理してもいいのではないか、と思うのですが、生の販売は見かけませんね。

昔、「ソイレント グリーン」という映画がありました。食料危機の時代、貧しい人々は政府の配給する食料で、何とか暮らしていました。身寄りのない老人と青年は、助け合って生きていました。ある時、政府の配給食糧について探っていた老人は、絶望して死んでしまいます。名残惜しく、老人の死体を追いかけていた青年が知ってしまった真実。政府の配給する「ソイレント グリーン」は、死体から作るものだったのです・・・・。

雑食でいい、海藻も、豆も美味しい大切な食糧。人として、してはいけない行為をしないためにも、伝統食を大切にしたいですね。




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