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2020年7月の記事一覧
生ハムと罪悪感の舌触り
好きな食べ物を聞かれたら、生ハムと答えることが多い。
日本人が好むピンク色でやわらかいものも、塩気が強くて長期熟成されているものも等価値でおいしいと思う。
生ハムに恋に落ちた瞬間のことは、数十年たった今も覚えている。
幼少期、一人っ子の父から生まれた初孫の私は、父方の祖父母からとてもとてもとても可愛がられた。
あるいは、父方の祖父はとても寂しがりだった。
(父方の祖父は、彼の日記において、
しがらみの手触りのこと
10代の間はしばらく近くにいた人のことである。
その人の名前は上から下まで字面も読みも端正で、私は、その人の名前を呼ぶために何とかして仲良くなりたかった。
しかしながら、黒目がちの瞳に見返されると気が引けてしまったし、自分より白い肌にいつも少々面食らってしまったし、そのせいか、いつの間にか私よりはるかに上に位置するようになった表情も声色もあまり読み取れなかった(5年以上学籍を同じにしていて