見出し画像

一口エッセイ:鬱時のあれこれ

 「死にたい時には、2万円持って、美容院行って、焼肉食べて、温泉入って、ホテルのベッドで寝たら少し良くなる」という旨のツイートをよく見かけるようになりました。それに対して、やはり「うつ状態でそんな行動できるわけないだろ」と批判の声も散見されます。
 これに関しては、両方正解だと思っていて、たしかに本当に鬱であれば先ず外に出れないし、よしんば外出できたとしても、他人と会話したりガッツリ食事なんてできないでしょう。
 しかし、ギリギリうつ病とまでは行かない場合、何より「不安」を考え込まないことが重要だと認識しているので、豪華な食事や快適な入浴、何より上質な睡眠に集中することは正しいと思う。なので両者の言い分も間違いではないから、この話はずっと平行線だろうなぁと思いました。
 僕が2週間、適応障害で動けなかった際は、意外な方法で回復しまして、いつも通りふざけたツイートしているうちに、肉体はこんな重々しいのに、スマホの向こうの自分は妙に明るいのが面白くて、次第に食事や外食が可能になりました。やったね!
 まぁこれは僕の場合なだけかもしれませんが、言葉の力は強いので、明るそうに振る舞ううちに、だんだん引っ張られていくのでしょうね。逆に鬱な感情をそのまま言語化すると、それに引っ張られて余計落ち込む。素直に寝るが一番だと学習しました。
 とはいえ、本気でつらい時って理屈じゃないですからね。わかっていても暴れちゃうわけだし。人間は難しい。それはともかく、二万で焼肉と美容室と温泉とホテルを利用するの難しすぎるだろ。


 毎日のエッセイをまとめた同人誌をboothにて販売中です。落ち込んでいたり、妙に元気だったりします。

サポートされるとうれしい。