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本・漫画・映画などの批評

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本や漫画、映画などの感想・批評記事を集めたマガジンです。
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記事一覧

『街とその不確かな壁』に隠された、女の子の鎮魂、そして継承の主題

村上春樹の新刊『街とその不確かな壁』を読んだ。単行本未収録の短編小説「街と、その不確かな…

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三宅香帆
1年前
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『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』とラブコメの文法

いま最も私が新刊を楽しみにしている漫画、それは『ハコヅメ』です。 大好き! 今年ドラマ化…

三宅香帆
2年前
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言葉を尽くしたその先で会いましょう―ナショナル・シアター・ライブ『スカイライト』

むかし、小川洋子の講演会に行ったことがある。 小説家の講演会なのに、そこで語られていたの…

三宅香帆
2年前
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新連載がはじまります

PLANETSさんのnoteにて、新連載がはじまります。 「母と娘」の物語についての批評です。 こ…

三宅香帆
2年前
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分割された世界と、孤児たちの旅路―『クララとお日さま』とカズオ・イシグロの小説た…

※『クララとお日さま』『わたしを離さないで』のネタバレをものすごくしているので、ネタバレ…

三宅香帆
3年前
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2010年代、ネオリベアイドルの誕生―AKB48・乃木坂・欅坂・日向坂はなぜ流行したか?

こちらは私の趣味で書いた「2010年代アイドルと新自由主義の話」なのですが、記事を加筆修正し…

三宅香帆
3年前
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ジェンダーSF文学としての最高傑作『大奥』――萩尾望都、山岸凉子、アトウッド、そしてよしながふみの文脈――

※こちら『大奥』最終巻を読んでの感想になりますので、盛大にネタバレしてます。ご注意ください~。 この記事を加筆修正した文章が『女の子の謎をとく』という書籍に収録されています! よければぜひ。 「私たちはなぜ産む性として生まれてきたのか」。 ジェンダーSF文学作品がずっと考えてきたのは、その解けない疑問だった。 萩尾望都が、山岸凉子が、マーガレット・アトウッドが、そしてよしながふみが、そして彼女たちの作品の読者が、ずっと考え続けてきた問いだろう。 はじめによしながふみ

そうはいっても、パズドラだけじゃ満足できない―『花束みたいな恋をした』の物足りな…

坂元裕二脚本映画『花束みたいな恋をした』について、感想が各所で吹き上がっている。 映画の…

三宅香帆
3年前
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『心は孤独な狩人』を読んでみつめる2020年のこと

この記事は、藤ふくろうさんが主催している「海外文学・ガイブン アドベントカレンダー」12月9…

三宅香帆
3年前
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忘れることは… 歌集『ビギナーズラック』によせて

北白川を南から北へ、音楽を聴きながら琵琶湖疏水のそばを歩いていくと、ニ〇分もすれば北大路…

三宅香帆
3年前
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『A子さんの恋人』とあなたの存在は軽いのか

「やはり 答えは君にしか出せないのだ」 (『A子さんの恋人』7巻、近藤聡乃、KADOKAWA) の…

三宅香帆
3年前
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2020.2.25 自傷行為と占い 『鬱屈精神科医、占いにすがる』

最近、自傷行為という概念に興味がある。 とだけいうとなんだか心配されそうなんだけれども、…

三宅香帆
4年前
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