家庭用ミシンと職業用ミシンと工業用ミシン。車に例えると分かりやすい。

本業が縫製業なので、ミシン選びの相談を受けることも多いです。
縫いたい生地、使う頻度、何を作るかで選ぶべきミシンは変わります。

ミシンの種類

ミシンは大きく分けて3種類あります。

①家庭用ミシン:主に一般家庭向け
②職業用ミシン:服飾系の学生さんや内職さん向け
③工業用ミシン:縫製工場で使用

家庭用ミシン


家庭用ミシンは一台で直線縫い、ジグザグ縫い、模様縫いなどができるオールマイティーなミシン。
高いものになるとししゅうができるものもあります。

値段もピンキリで、1万円切るものもあれば20万円以上するものもあります(値段と性能と使いやすさは比例します)。

職業用ミシン

職業用ミシンは、「直線縫い」のみのミシンです。その分スピードとパワーがあります。

職業用ミシンをお持ちの方はロックミシンも持っていることが多いです。ボタンホールや模様縫いの為に家庭用ミシンも使っている方もいます。

主に服飾系の学生さんや内職さんが使うミシンですが、趣味で洋裁をやっている人が家庭用ミシンで物足りなくなって職業用ミシンに移行する例も多いです。

工業用ミシン

工業用ミシンは多種多様なミシンがあるのですが(縫う場所や素材や目的に特化したものがたくさんある)、ここでは本縫い1本針ミシンのお話をします。

工業用本縫い1本針ミシンも直線専用です。そのかわりスピードとパワーが桁違いです。工場内で一日中フル稼働する前提で作られているので、ちょっとやそっとでは壊れません。

工業用ミシンに慣れると、家庭用ミシンではきれいに縫えなくなるのは縫製士あるある。
工業用ミシンを家に置きたい縫い子さんも多いのですが、とにかく重いし音もデカいので職業用で我慢してる方が多いです(私もその一人です)。

ミシンを車に例えると

私が家庭用ミシンと職業用ミシンと工業用ミシンの性能を説明するときは、車に例えます。

家庭用ミシン=軽自動車
職業用ミシン=普通車
工業用ミシン=大型車

家庭用ミシンで固くて厚いジーンズを縫うのは、軽自動車に大人4人乗せて坂を登っているようなものです。アクセル全開フルパワーです。
最初は縫えても、負荷が大きすぎてそのうち壊れます。

ジーンズの裾あげ用途で買われるのなら職業用ミシンか、家庭用ミシンでも7~8万円台のものを選ばれるのをオススメします。

ミシン選びは本当に難しいです。町のミシン屋さんも減る一方で、買うのも修理に出すのも一苦労です。ミシンは一度買ったら長く使うものなので、妥協せず自分にあったものを買っていただきたいです。
(私は家庭用ミシンはあまり詳しくないので、相談されてたらJUKIのエクシードシリーズかシンガーのモナミヌウプラスシリーズを薦めてます(^。^;))


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