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相続放棄を自分で手続きした話


父が借金とどうにもならない土地・家屋を残して他界したため、私と母と弟で相続放棄しました。
父が生前に債務整理の相談に行った司法書士さんから、相続放棄は自分でできると聞かされていたため家族全員分私が手続きしました。

相続放棄は相続の開始を知った時から3ヶ月以内に

相続放棄は「自己のために相続が開始されたことを知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述すること」となっています。
これはFPと行政書士試験の中で頻繁に出てきたので、頭の中に叩き込まれてます。

借金を残されていることは事前に知っていたので、父が亡くなったらすぐ相続放棄の手続きができるよう必要書類などを調べておきました。

(土地と建物は相続放棄受理後に父と知らない人とで共有になってるのを知り、相続しなくてよかったと思いました(汗))

裁判所のHPから相続放棄の申述書をダウンロードして印刷。母と弟と私とでテーブルを囲んで記入しました。

手数料としての収入印紙と、通信費としての切手を郵便局で購入。収入印紙は全国どこの裁判所も1人800円分ですが、切手は違うみたいなので申立てする裁判所(被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所)に確認してください。

あと必要なのは被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本と被相続人の住民票の除票or戸籍の附票、相続放棄する人の戸籍謄本です。

うちの場合、死亡届を本籍地とは遠く離れた役所(入院してた病院がある市)に出したため戸籍への反映に時間がかかり戸籍謄本の取得に12日ほどかかりました。

死亡届の提出先と戸籍への反映

死亡届自体は①死亡者の死亡地②死亡者の本籍地③届出人の住所地いずれかに出せば受理はされます。
しかし戸籍への死亡記載をするのは本籍地の役所なので、②以外は受理した役所から本籍地の役所に死亡届が送られ、届き次第処理されるのです。なので、死亡届を出した役所と本籍地のある役所が違うと戸籍謄本の取得に時間がかかります…

謄本を取ったついでに戸籍の附票も取りました。
住民票の除票だと、病院がある市の役所に請求しなければならないのでまた時間がかかってしまいます。

家庭裁判所に書類を送る、そして電話

書類が揃ったので、家族3人分まとめて一通の封筒で家庭裁判所に簡易書留で送付しました。相続順位が同一ならば、まとめて申述できます。

郵送方法は簡易書留でという規定はないのですが、普通郵便で出して万が一事故に遭ったら大変なので。裁判所が近いなら直接持っていってもOKです。

郵便局の窓口から発送して2~3日後、家庭裁判所から電話がかかってきました。
本来なら郵便でやり取りするそうなのですが、時短と手続簡略化のため電話で確認しますとのことでした。

電話の内容は、相続放棄申述書に記載した内容についての確認、相続放棄のメリットデメリットの確認、本当に相続放棄して大丈夫か?みたいな感じでした。
相続放棄する意を伝えると、「ではそれで進めます」と電話が終わりました。

翌日再度裁判所から電話があり、「相続放棄が通りました。受理通知書を郵送します」と伝えられました。
1週間後ぐらいに受理通知書と使わなかった切手が普通郵便で自宅に届きました。

相続放棄放棄手続きにかかった費用は、
・手数料(収入印紙)800円×3人=2400円
・切手(1人400円分ぐらい予納したけど使われたのは84円1枚のみ)実質84円×3人分=252円
・戸籍謄本 1通450円
・戸籍の附票 1通350円
・簡易書留代 450円ぐらい

司法書士さんに頼んだら万単位のお金がかかっていたでしょう。

我が家は事前に借金の存在を知っており相続放棄することを決めていたので割とスムーズに手続きが済みました。

申述期間の3ヶ月を過ぎてから借金を知った場合は、司法書士さんや弁護士さんの力を借りた方がいいかもしれません。

誰かの参考になればと思います。
お付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m




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