見えなくてもNOTE

私は基本的にSNSには興味がなかった。

世の中の動きや好きなアニメの情報にキャッチアップするツールとしては有効かもし
れないが、自分が発信するというアイデアはなかった。

それ以前にモブ盲人には発信するものがない。


図らずもNOTEを始めたきっかけは、友達のさやかちゃんを応援するためであった。

さやかちゃんは視覚障碍者で3人姉妹の母であり、5人の孫がいる、見た目はかわい
いけど、明るくてパワフルな母さんである。

共通の友人が
「さやかがNOTEで子供と、本が嫌いな大人のために知育歴史話」というのを始めたか
らフォローして応援してやってほしい。」と言われた。

それならという事でアプリを入れてもらい登録し、早速さやかちゃんをフォローして
もらった。

私は見えないばかりか情弱でもあるので、全部晴眼者の友達にやってもらった。

いや、そこ威張る所じゃない(汗)

NOTEの使い方もよくわからない。

さやかちゃんの記事は見つけられたけど、いつも中途半端なところで終わっている。

次の話も何か唐突である。

おかしいと思い適当にタップしていたのだが、タイトルの所をタップすると全文が出
てきた。

なんてこった!

通常、次のページに進める場合、ボイスオーバーでは「リンク」というのだが、NOTE
のタイトルの所では「みだし」というので気づかなかった。

全文読んだら歴史話はちゃんと「おやすみ ポン」で終わっていた。

さやかちゃん、すまん(汗)

今はちゃんと楽しく読めているよ。

れきしーくんの知育歴史話
https://note.com/yokko9025


ではなぜ自分も書くようになったかである。

ステイホームの昨今、ラジオを聞いたりネットフリックスを見たり、録音図書を読ん
だり家でくだくだしていたある日、姉と電話で話していたら、
「あんた何言ってるかわからん」と言われてしまった。

友達と話した時も「えーと、とかなんだっけが多くなったね」と言われてしまった。

これはもうボケの始まりである。

自分から何かアウトプットせねば、社会復帰する前に恍惚の人になってしまう。

そこでさやかちゃんの向こうを張ることはできないけど、小学生の作文気分で1週間
に1回を目標に生活リハビリテーションのつもりで何か書いてみることにした。

しかし書くことがない。


そんな折、以前私が考え出した、見えなくてもストレスなくできる、たった一つのさ
えた検便の仕方を紹介することにした。

誰にも読まれるとは思えないが、文章にまとめておけば、いつか誰かの役に立つかも
しれない。

見えない人に役立つことは見える人にも大抵便利なのだ。

見えなくてもケンベン|かわい、、。。、、。。、いねこ #note
https://note.com/nyaf/n/n731f22188df4

それから備忘録的に見えなくなってからの出来事を思い出して発信するようにした。


そうこうしているうちに、クラブハウスで脚本家の今井雅子先生が主催でやっている
「膝枕リレー」というのに酸化させてもらうようになった。

今井先生が書いた「膝枕」というショートショートをベースにいろいろな人が二次創
作を書いてNOTEにアップしたり、クラブハウスで朗読を発表していた。

私も調子に乗ってパロディーを書いてみたりしたが、あまりのくだらなさに先生や他
のマクラーさんが不快に思ったら即刻削除しようと思っていた。

NOTEは削除ができるのだ。

しかし特に何のクレームもなかった。

偉いクリエーターさんって懐が深いのか、ばかばかしい者でも面白がれル度量がある
から偉いクリエーターになれるのか、とにかく、偉大な大人の遊び心に救われた。

NOTEもいろんなトピックでたくさん記事を書いている人はトピックごとにフォルダー
を作って要るっぽいのだが、私はやり方がよくわからないので、モブ盲人のたわ言の
中にいきなり謎の膝枕が顔を出しているへんちくりんな構成になっている。


コメントへの返信の仕方もわからないので、先輩のさやかちゃんに聞いてみた。

彼女も実は、チーム情弱おばさんなので、よくわからずうごうごしていた。

歴史話は普通に面白いので教育関係とか歴史文化関係の人にも固定ファンがいて、コ
メントもたくさんもらうみたいだけど、彼女もうまく返事が書けず困っていた。

そこでふたりでコメントを送りあって実験したりして、どんな構造になっているのか
研究した。

Twitterと違って一人一人に返事を書くスタイルじゃないから、自分のを含めたすべ
てのコメントが、時系列で、コメント欄に並んでしまう。

だから、誰に対しての返事か明確にするために返事をしたい人の宛名を書いてお返事
するのがよい。

音声だけだと宛名の文字がわからんから宛先の名前は三本指4回タップで一行コピー
して貼り付けるのが間違いがなくてよい。

おばさん二人で検証するのも楽しかった。


何かを始めるきっかけって何となくどこかに落ちていたりするんだろうけど、それを
拾うか拾わないかはその人次第。

今回きっかけをくれたさやかちゃんには感謝感謝である!

ちなみに検便については他にも私と同じようなやり方を考案していた視覚障碍者はい
るみたい。

みんな考えてるんだな(笑)

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