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何者にもなれなかった君たちへ


 7月27日午後3時。暇だった私は思い立った。
 そうだ、スコーンを作ろう。
 ホットケーキミックスとヨーグルトだけでスコーンが作れるというレシピを以前見かけて、いつか作りたいと思っていたのだ。

ホットケーキミックス 150g
ヨーグルト 75g

 今まではボウルに入れて混ぜるやり方で作っていたけど、参考にしたサイトには「これらをポリ袋に入れてモミモミ&ブチュっと出すだけやで!」(意訳)と書いてあり、なにそれめっちゃ楽やーん!と思ってやってみた。ヨーグルトと混ざったネチャネチャな部分は袋に引っ付き、ヨーグルトが行き渡らなかった端のほうにはホットケーキミックスが粉のまま居座り続けた。ボウルで混ぜたほうが楽だったのでは?と思いながらも私は揉むことをやめなかった。
 これだけ混ざればよかろと思い袋の端を切り、いざ出すわよ!と手に力を込め袋を握るも、出ることは出るが袋から出たものはネチョネチョすぎて容易に切れない。スプーンを駆使してようやく引き離すことができた。
 面倒すぎるやろ…と嘆息すら漏れたところで生地を袋から取り出し、手でちぎってクッキングシートに載せるなど方向転換することにした。

 やわらかすぎる生地の要因は、ヨーグルトが分量どおりじゃなかったかもしれないしそうかもしれないしそうじゃなかったかもしれないことが挙げられる。量るのに失敗して大体でやってしまったので、分量どおりに入れられていたらもっと上手くいったのかもしれない。

 生地がネチョネチョな時点でもう形のいいスコーンを作ることは諦めていたので、ええいままよとクッキーのような何かを作ることに変更した。
それがこれ。

スコーンになれなかった生地

 チョコレートも載せてみたりした。とても形を操れるかたさではなかったので手でちぎって置いただけだが、これはこれでありな気もする。
 そして180度のトースターで15分ほど焼いたのがこれ。↓

スコーンになれなかったクッキーのような何か

 あれ...?

    あれ!?

 スコーンでもクッキーでもないけれど意外とそれっぽいもの(どれ)が出来上がっていたのである。しかも食べてみると今までで作ったスコーンより味も食感もスコーンっぽい。外はカリッと中はモチモチ…。食リポでよく聞くやつがこんな感じで出来上がってしまったことに私は少々わろた。
 今まで作ったスコーンはサクサクで、これはもはや分厚いだけのクッキーなのでは?という疑念を抱かずにはいられなかったけれど今回のはちゃんとパンっぽい。スコーンってパンだよね。

 よくよく考えてみればホットケーキミックス×ヨーグルトってそりゃあパンができるよなあと思う。ヨーグルトの酸が、ホットケーキミックスに入っているベーキングパウダーが膨らむのを助けてくれるとかなんとか。そりゃあパンだ。そりゃあパンだ!
 ホットケーキを作るときもちょっとヨーグルトを入れるとふわふわになるっていうもんね。

 ホットケーキミックスでスコーンを作ったのは初めてだったけど、スコーンを作るのにホケミ君はありだと思う。おいしいと感じることを成功と定義するなら今回は大成功やなッ。
 スコーンにもクッキーにもなれなかった我が子たちだったけど、それはつまりスコーンにもクッキーにもなれるということなのである。まあ、咄嗟に思いついたから付けたタイトルなだけで、今日のは多分スコーンでいいだろうね。
 おいしかったからまた作っておすくにも食べてもらおう〜。


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