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ICU患者は骨格筋の「質」も大切

https://doi.org/10.1186/s13054-016-1563-3

https://ccforum.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13054-016-1563-3

2016年にCritical Careから出た後ろ向きの研究です。ESPENのICU患者に対する栄養に関するガイドラインにも引用されており、骨格筋評価の重要性を説いている重要論文です。


この研究では、オランダの外科および内科系のICUに4日以上在室し、人工呼吸器を挿管された患者500人近くが対象になっています。

L3レベルのCT画像から、骨格筋量筋密度筋内脂肪をCT値から判別して分けており、それら骨格筋の質と6ヶ月後生命予後との関連を検討していました。

Cox比例ハザード分析を用い共変量 (骨格筋量を含む)を調整した結果、筋密度は生命予後と関連していました(HR 0.77 [0.64-0.93])。

BMIの代わりに皮下脂肪と内臓脂肪を調整したサブ解析では、筋密度 (HR 0.73 [0.57-0.93])および筋内脂肪 (HR 1.24 [1.05-1.48])はどちらも予後との関連を認めました。


骨格筋の量=quantityと同様に、筋密度および筋内脂肪といった骨格筋の質=qualityも重要ですね。臨床での評価方法が非常に難しいですが。。

CTのみならず、エコーや周径、血液データからも骨格筋の質まで反映される情報が必要になるのでしょうか。



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