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コルク佐渡島氏が考える「価値」

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NVICが京都大学経済学部において、開設している寄附講義「企業価値創造と評価」。2019年度6月に行われた、株式会社コルク代表取締役の佐渡島庸平氏による「コルクの企業精神と役割」… もっと読む
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#投資

将来性は「3つの軸」から捉える。長期的な視野の養い方について、奥野一成さんに聞く。

将来性は「3つの軸」から捉える。長期的な視野の養い方について、奥野一成さんに聞く。

編集者という仕事の一番、面白いところは、一流の人に会えるところだ。『インベスターZ』というお金についての漫画の編集をする中で、一流の投資家に取材してきた。

中国で活躍するある投資家が、「日本で一番すごい人は奥野さんです。ぜひ会ってください!」と紹介をしてくれた。

そして、奥野さんと会って、僕もすっかり魅了された。奥野さんがやっていることは、シンプルだった。価値があることをしているけど、世間から

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『佐渡島庸平という人』 【京都大学寄附講義を終えて NVIC奥野一成】

『佐渡島庸平という人』 【京都大学寄附講義を終えて NVIC奥野一成】

佐渡島さんとの出会いは比較的新しい。
講義録でもある通り、ある運用友達からの紹介で「面白い人がいる」と聞いて会ったのは今年の初めだった。

表参道のカフェでお互いに小一時間話しただけだが、「この人は僕と同じ種類のことをやっている」と直感した。

佐渡島さんが対象にするのは漫画家・作家であり、そのコンテンツを取り扱う。
僕は運用者であり、もっぱら興味の対象は企業価値とその株価である。
一見全く異なる

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『京大生vs佐渡島庸平』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

『京大生vs佐渡島庸平』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

変化を感じる、自分を知る、挑戦するためには体感するしかない

質問① TikTokというアプリ中国出身のものです。去年くらいからでしたか、短い動画が制作できるアプリが日本市場に入ってきているようです。TikTokというアプリですが、それが注目を集めていると聞いています。そこの動きについてお聞きしたいのです。

【佐渡島氏】
TikTokを観ている人、いますか?

わずかですがいらっしゃいますね。僕

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『自分の好きな分人が活躍する社会 Vtuberという体験』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

『自分の好きな分人が活躍する社会 Vtuberという体験』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

自分の好きな分人が活躍する社会
今日ここにいる皆さんが、必ずしも自分の人生に満足しているかどうかはわかりません。しかし、これまで話したように家族、友達、職場、アルバイト先で、必ず皆さんの分人が構成されているはずです。

でも、どの分人にも自分で好きになれる分人がいない。
そのときにVR (Virtual Realityバーチャルリアリティ、仮想現実。コンピュータで作られた三次元空間を、視覚をはじめ

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『なぜ、人は自殺をしてしまうのか?』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

『なぜ、人は自殺をしてしまうのか?』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

なぜ、人は自殺をしてしまうのか?
もうひとつ、僕がコルクでどんなことをやっているのかを紹介しましょう。

皆さんは、京都大学出身の小説家の平野啓一郎をご存じでしょうか。
平野啓一郎は、コルクに所属している作家です。コルクができる以前の作品なのですが、出版時に関わった作品で『私とは何か』という新書があります。

平野さんと僕の出会いは『決壊』という小説がきっかけでした。

ここからは少し小説のコアな

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『嵐の中にいないと、時代が変わったことはわからない』 【 株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から 】

『嵐の中にいないと、時代が変わったことはわからない』 【 株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から 】

嵐の中にいないと、時代が変わったことはわからない
僕が起業した理由は、嵐の渦中に入って時代を感じたいということです。
南アフリカでの経験、まさにマンデラの大統領選の日。
これは歴史的な一日でした。でも、父親も含めて外国人には選挙権がないので、ただ選挙の様子をテレビで見守るしかありませんでした。

そして、傍観者であったがゆえに日常は何一つ変わることはありませんでした。
とてつもなく大きく南アフリカ

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『出版物の価格はコンテンツでは、決まらない』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

『出版物の価格はコンテンツでは、決まらない』 【株式会社コルク代表取締役 佐渡島庸平氏 京都大学寄附講義から】

皆さん、こんにちは。
コルクの佐渡島です。今日は、よろしくお願いします。

まず自己紹介をしますと、僕は今、39歳(※講義時)です。講談社という出版社に2002年に入社して、10年間、漫画の編集に携わってきました。

例えば皆さんがご存じの作品だと『SLAM DUNK 』の作者である井上雄彦 さんが描かれた『バガボンド 』という作品に先輩編集者と一緒に携わりました。僕が担当したのは、『バガボンド』

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企業の価値はどのようにして生み出され、そして評価されるのか?コルク佐渡島氏が考える「価値」

企業の価値はどのようにして生み出され、そして評価されるのか?コルク佐渡島氏が考える「価値」

こんにちは。NVIC note編集チームです。

毎回、高い価値を創造している企業の経営者に講義していただいている京大寄附講義「企業価値創造と評価」。

6月には、「コルクの企業精神と役割」と題して、株式会社コルク代表取締役の佐渡島庸平氏に講義いただきました。
クリエイターが生み出した作品を、世界に届け、後世に残すことを目指すコルク。

「価値」を見出し、創造し、世の中に届けるプロフェッショナルで

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