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「チルドレン」を読んで

こんにちは。看護師の福士知志(フクシサトシ)です。

今日は、伊坂幸太郎さんの、「チルドレン」という本についての記事です。

普段小説読まない+初めて小説の記事書くので、暖かい目で見てください。お願いします。

本を読んで思ったこと:所属とバイアスについて

この本は短編集ですが、一冊の中で全ての短編が繋がっている小説です。「陣内」という男性を軸に話が進みます。その陣内さんは必ず二人称で出てくるのが、短編集を一冊にしたところの面白さかなと思いました。


・本を読んで思ったこと:「所属とバイアス 」について


この本は、各章前半で作った情景や設定を、後半数ページで「バイアスブレイク」して話を回収していく展開です。

僕は素直なので、各章前半で出てくる「犯人」「盲目」「親子」というバイアスにすんなり誘導され、ことごとく覆されました笑

読書の体験を通して、客観的に学んだことが「所属とバイアス」です。


本の登場人物でさえ、やっぱり"無意識""直感"で、「この人はこういうグループにいる」「そのグループにいる人はこうするに違いない」とか考えてる自分がいたんですよね。

これは「FACTFULNESS」で言うところの"パターン化本能"だと思いました。そしてパターン化していることに気づけない(これは、ふろむださんの本からの学び)。

これ本だから気づけたことだと思っていて。普段、無意識に自分の知ってるパターンに、なんでも当てはめようとしてしまってる。人だけでなく、事実や情報も。しかも、それが別の誰かのバイアスを通して伝わってきた情報かもしれないし、それに気づけない。

気をつけないと、他人に操作され、他人のモノサシで生きるようになってしまうな〜と思いました。それが不幸せかと聞かれたら、そっちの方が幸せかもしれないけど、僕は自分のモノサシで生きる人生にしたいと思ってます。

本を通してこんなことを感じました。


中心人物として出てくる「陣内」は、絶対に自分のモノサシで生きてて、僕にはカッコ良く見えました。他人のバイアスとか、「普通」ってことには決して屈しないんです。
そのせいでトラブルやポジティブを生み出すんですが、心地よいです。



・親と子どもへのメッセージ


また、筆者は本を通して、親と子どもへのメッセージを伝えたかったのかなと思いました。

家族には多様性があって、親にも、子どもにも多様性があると。

"親子"という所属や、バイアスを壊す一手として小説だったのかなと思いました。

以下、気になった引用です。


人生の悲劇の第一幕は、親子となったことに始まっている。
その罪を憎んでその人を憎まずとは、必ずしも行うに難いことではない
大抵の子はたいていの親にちゃんとこの格言を実行している
子は親を許すのに慣れている。親は子を幻滅させてばかりいる。
世の中に良い親なんていない。でも親の影響を受けない子もいない。
「そもそも親がカッコよければ、子どもはグレねぇんだよ」
仕事だろうが何だろうが、子供ってのは、親の情けない姿なんてみたくねえ。


素敵な言葉たちです。
定期的に振り返りたい。


おわりに


西野さんのオンラインサロンでナンパしてくれた方がきっかけで、この本を買って読みました。(一瞬ビジネス書から離れてみた)


意識高い系に生まれ変わってから初めて小説を読みましたが、小説って表現の幅が広いというか、レトリックが効いてて面白いですねやっぱり。


たまにはライトな小説も読んでみようかなと思える良い体験でした。



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