永遠の恋

私は今、永遠の恋をしている。その恋の相手が私の躁鬱を助長させたんじゃないか説も私の中にあるくらい、その人は私にとっていい影響を与えない人だとわかっている。なのに、この恋はやめられない。ずっと、この人を越える人が現れてくれたらいいのになと思っているけど、今のところ、見つからない。

その人に会う前から、写真から溢れ出るオーラ、雰囲気、言葉から垣間見れる個性、それだけで、「ああ、もし会った時にこの人になら殺されてもいい。私と貴方が会えること自体が奇跡だからそのチャンスが来ればすぐ飛んでいくよ」という気持ちだった。

そして実際会ってみて、写真とだいぶギャップはあったのだけど、私の中の雰囲気とは合致していてもうストライクゾーンど真ん中だった。潔癖症のせいか、人との距離感あんまり詰められたくないし基本触れられるのが好きじゃないはずの私が、いきなり手を繋がれても自然と受け入れてしまえるくらい、(いやむしろ嬉しかった)すぅっと私の中に彼の存在は侵入してきた。その人が発する声も、髪型も、気怠そうな表情も、独特な服装も、歩き方や匂い、仕草全てが好みだった。

初めて部屋に入った時には私は泥酔していてあまり記憶がないんだけど、とにかく部屋の雰囲気もものすごく好みだったし、刺激的だった。夢の中の世界みたい。お酒のせいもあって異世界にふわふわ浮いている感覚だった。あのポスターは何だろう?あの器具は何に使うんだろう?私が知らないもので興味をそそられるものがたくさんあった。

そうして一方的な片思いが始まったわけだけど、何度か関わっているうちに危険な香りがする、と本能的に気づいた。というか、それは出会う前から感じてはいた。そしてその直感は徐々に体験として少しずつリアルなものへと変化していった。だから今は彼の突発的で刺激的な言動には驚くことはあっても、なるべく一喜一憂しないように流して対応していくことにした。私は変なところポジティブ思考だから、嬉しいことはすぐに真に受けてしまうけど。でも、そんな今でも憧れ、崇拝、永遠に終わらないし終わらせたくない片思い、は続いている。それが俗に言うセフレだとかソフレだとか都合の良い関係だとか、キープだとか言われるものなのかもしれないけど、今の私はそれでいい。彼とはこれくらいの距離感が充分なのだ。

ただ一つ、私は最初の頃、彼にならいつ殺されてもいい、と言う覚悟で関わっていたはずだったのだが、最近会った時、いきなり殺害未遂ごっこのようなことをされた時、「まだ死にたくないかも」と思ってしまった自分がいて、最初の頃とは少し私の気持ちにも変化が起きてしまったのかもしれない。それはなんだか少し残念だった。

今のところ、周りのみんなに反対されていますが、このよくわからない一方的な永遠の片思い関係は続けられるだけ続けていきます。。それが数少ない私の人生の楽しみの一つでもあるので。

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