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簡単な情報の接し方 -note ver1.1-

以前にTwitterで「簡単な情報への接し方」をツイートして, モーメントとしてまとめました.
信頼できる情報はとても大事ですが, 何が信頼できて何が信頼できるか, というのを判断できないと

以前ツイートしたことに補足しながらまとめていきます.


情報が書かれているものに対しては「文末」に注意してみてください

以下の表現がある場合は, 自分の考えを述べているだけだったり, 誤った情報となってしまっている場合などがあるため, 注意が必要です.

伝聞: と言われている / だろうだ / と聞いている
推量: らしい / かもしれない / だろう / と思われる

文末にこのようになっている場合は, 誰が言っている場合でも似たようなものです.
特に怪しいのは「専門家によると」と文頭についている場合で
・専門家が何者かわからない
・専門家が正しいと限らない
という点で信頼性が大きく増すわけではない点も重要です.

誤解されたくないのは, 誰かの考えそのものには価値がある場合もありますし, 信頼できる考えもたくさんあります. 
ただし, 情報として受け取る場合には判断が迷う内容であることは事実です.

また, 文末が断定形となっているから信頼できるわけではありません. これらの文末がなくなってしまっている場合もあるからです.
具体的には〇〇だという自分の考えがあるとします. それを「○○だと思われる」と表現する場合が適切です. しかし「〇〇である」と表現している場合があるということです. これは特定の考えを事実としてとらえさせてしまうおそれがある表現であり, 適切ではありません.

医学では断言できることは思っている以上に多くありません. 特に一般的では内容に関しては断言できるような内容はほとんど存在していないと推定されます.
少なくとも一般的ではない内容が断言して書かれている場合には注意が必要だと思われます.


拡散されているから信頼できるわけではない

今まで聞いたことがない内容の場合も注意が必要です
偽情報は「貴重な情報」と判断された傾向があり, 正しい情報よりもSNSで拡散されやすいことが有名な雑誌であるScienceで報告されています
つまり広く拡散されているから正しいというのも誤りです.
(参考: http://science.sciencemag.org/content/359/6380/1146.full)


体験談は…

これをやった(やらなかった)からよかった(よくなかった)という体験談は, 自分の子供に置き換えて考え, 信じてしまうことがありますが, 様々な点で不正確であるため参考にはしない方が好ましいです(特にインターネット上での内容では).
また, 特定の体験から, それがすべてに通じるように書いている場合(一般化している場合)もよくありますが, 情報としては正確とは言い難いです.


論理的に説明されているけれども…

知識がありそうな人が論理的に説明している場合があり, これは説得力がありそうですが, これでも正しいとは限りません.
それは結論ありきで論理を組みたてていることがあるためです.
また論理は自分の考えと事実が混在していることもよくあります.
この論理形成は意図的な場合と錯覚による場合がありますが, いずれにせよ注意が必要です.


じゃあどんな情報を信頼したらよいのか

じゃあ何を信じたら良いの?ということになりますが, 一般的には根拠が明確な情報を信じるのが一番です. もしくは信頼できる機関(公的機関など)から情報を得るのがよいです.
私自身は, 特にあまり出ていない話に関しては特に根拠を示すようにしています.


まとめ

<文末>
・「〜といわれている」, 「〜と聞いている」といった場合には情報の信頼性は下がる.
・一般的ではない内容が断言されている場合には, 特に注意が必要(信頼性は低い可能性が高いと思われる)

<たくさん拡散されている情報>
・たくさん拡散されているからといって信頼できるわけではない
・偽情報は「貴重な情報」と判断された傾向があり, 正しい情報よりもSNSで拡散されやすい可能性が指摘されている.

<体験談>
・不正確な可能性もあるのでそれに頼らず, 様々な意見を総合して考える.

<論理的な説明>
・論理的な説明は簡単に作ることができるので, 論理的に説明されているからといって信頼できるわけではない.


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