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【映画】『箪笥』

 韓国の古典怪談『薔花紅蓮伝』を下敷きに、怨霊に取り憑かれた家に住む4人家族を巧みな心理描写とスタイリッシュな映像で描いたミステリー・ホラー。監督は「クワイエット・ファミリー」「反則王」のキム・ジウン。

Amazonより

 これを見た前日にハリウッドの超ガッカリリメイク『ギフト』を見ちゃってて。「ああ……うん……」って感じの感想を抱きつつ情報を調べたら『箪笥』のリメイクだと判明して。「『箪笥』っていつか見ようと思ってたやつじゃん! じゃあ最初から『箪笥』見てたわ!」ってなりました。
 ガッカリリメイクのせいでネタが割れちゃってたのが本当に残念だったんですけど、すごく楽しめました。やっぱり雰囲気が全然違ってますね。こっちの方が断然好きです。家具とか家の中の空気感とか、馴染みがあるというか近しいからかな、その分怖さもグッと迫ってくる感じ。体にまとわりついてくるような暗さやじっとり感がいいんだ。
 あと「黒髪ストレートってデカいな」って改めて思いました。不気味さが全く違ってくる。何なんでしょうね、昔から染み付いてる幽霊話の影響もあるのかな。

 ガッカリリメイクの何がガッカリだったって、「最初から大体の察しがつく」ってとこだったんですね。まあまあ序盤からああそういうやつね……って分かっちゃって、それが覆されない。そういうのがオリジナルには全くなくて、「何でこの要素リメイクでまるごと削ったの……?」って心底不思議でした。あんまり言うとネタバレになっちゃうので難しいんですけど、もう一段階工夫がされてて、それが上手く煙幕になって気付かせにくくしてある。そこが良かったなあ。

 ラストがまた最高に好みだった……。リメイクもね、ラストは割と好きだったんです。あれはあれで良かった。でもこっちも好きだ~~!
 絶望感が強いのはオリジナルですよね。そこがいい。

 韓国の映画って全然見たことなかったんですけど、韓国ホラーって結構有名ですよね? これからちょこちょこ見ていこうかな。

『箪笥』の感想っていうか半分くらいリメイク版の悪口でごめんね。


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