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【読了005】岡本綺堂『人形の影』

 東京を離れた別荘地で、自動人形の発明に没頭する偏屈な父親・南瀬隆と、その世話をする健気な年頃の娘・蔦子。横暴な父の言動に翻弄されながらも、新しい時代の生き方を模索する若い女性の姿を描いた異色作。あの半七捕物帳の執筆開始からほどなくして、読売新聞に連載されたまま、ついぞ単行本化されることがなかった幻の長編が、100年の時を経て初刊行!

光文社文庫より

 もう最初から最後まで愚かな人間の愚かな所業言動を見せつけられイライラしてるしかない小説でした。人にはまず勧めないな……
 何度も放り出そうとしたんですが中途半端なところまで読み進めてしまったのでとうとう最後まで読んでしまいましたが、一番どうにかなってほしかったやつが特に痛い目を見るでもなくヘラヘラ生き残っているのが本当に一番のストレス……みんな何が楽しくてこれ読んでたの……?

 私の精神が未熟なせいなんでしょうか、「一番人に迷惑をかけた奴が何の処罰も受けない」というのが本当に無理なんです。「人間の愚かさを描く」とかどうでもいいし「それが人間ってものだよね」って分かったようなことも言いたくない。現実世界にごまんといるような愚かしい人間の描写をわざわざ二次元でまで読みたいとは思えないし、やったことにはそれ相応の罰がないとイヤだ。

 精神衛生上よろしくない気がするので、ああこれもう無理だわって感じの本は途中で投げ出すことにしてるんですが、主人公の蔦子がまあまあものの分かった良い性格だったのでつい最後まで読んでしまいました。最後の最後までうんざり気分がつきまといましたけど。

 次はもっとスッキリした面白い小説読みたいな……

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