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たまに投げるならこんなボウリング場「たまなげ!」11 宮城・ファンキーボウル

はじめに

このシリーズでは、特色のあるボウリング場を300場を目標に紹介していきます。もちろん、こたつに入った想像ではなく、実際にそのボウリング場でプレイしたものをお伝えします。

概要

このボウリング場は、それまでボウリング場がなかった場所に新設開店したというボウリング場。大崎市では2021年に1場閉鎖していたところ、2022年9月23日に新規開店しました。

宮城県大崎市のイオンタウン古川の外れにある、パチンコ店だった建物に出店しています。ファンキーというのがは運営社名でもあるのですが、このファンキー社は秋田市内で2店舗運営していて、そのうちの1店舗は旧称がファンキーボウル。ちなみに秋田の旧ファンキーボウルは、TBSアナウンサー安住紳一郎氏のすべらないエピソードがある場所とのことです。
運営社が既設の会社ということもあるため、開店と同時に日本ボウリング場協会に加盟しています。宮城県ボウリング場協会はホームページがないため加盟状況不明。JBC公認競技場とも今のところなっていません。

駐車場は無料です。公共交通機関では、最寄りの古川駅から4kmほど離れており、近くを通るバスはあるものの営業時間内に通る便は土休日だと1日3~4本となります。

料金はパック設定がなく、1ゲーム600円となっています。また、貸靴はセルフで棚に戻す形式を取っています。

ストリングピンセッター

さて、ここまではいつものボウリング場内容についての部分でしたが、このボウリング場は単に新しい場ということだけではなく、令和の日本で初めての「ピンセッター」を導入しています。基本的にピンセッターが何だろうとゲームには影響しないのですが、ここは大いに影響しています。まずは下のボウリング場リンクの画像から。

ピンの上に紐が繋がっている画像になっていますが、本当にここのボウリング場は、ピンが上からの紐に繋がっています。この紐を投球後に引き上げることで、ピンをセットするという仕組みになっています。開発したのはアメリカのベンチャー企業 FUNK Bowlingで、その商品名が「ストリングピンセッター」。通常型の4大ピンセッターメーカー以外のピンセッターがあるのは全国でもここだけだと思います。

50年前のボウリングブーム時には、国内でもそのようなピンセッターがあった記録映像があるのですが、令和になってからはここが初めて。
なお、都内の笹塚ボウルにも2022年末に紐式のピンセッターが導入されましたが、これはQubica AMFのものです。

通常のピンセッターは、ピンをどけてレーン上部まで運び、それを並べてセットする、という様々な機構を経て並べるので、とても複雑で1台当たりの費用が高く、故障しているところもよく見ます。ですがこのストリングピンセッターだと、紐で引き上げて揃えるだけで10本が並べられるという、機構が非常に単純になるわけです。

ただし、紐で繋がっているわけですからピンの飛び方への影響がある気がします。ピンそのものもなんか違って見えるような…まあ、開店間もないから新しくて飛ぶ、ということもあるのかもしれませんけど。

さらに問題は、紐が引っかかっているため、当てたピン本体が他のピンに当たるのではなく、紐が立っているピンを引っかけて倒すことがあるという点です。
マシンタッチは無効というのは見て分かりますが、紐が引っかかった影響でどこまで倒れたかなど、肉眼では分かりません。競技的にどのような扱いになるのか気になるところです。

また、1投目が終わった後、通常のボウリング場では可能な限り同じ場所でピンを持ち上げて、下をスイープして同じ場所に戻すのですが、ここでは倒れなかったピンの正規の位置に戻ってきます。ピンずれしても戻るわけです。


ボールリターン

ストリングピンセッターの他にも、他のボウリング場に見かけないやり方のものがあり、それがこのボールリターンです。

通常のボウリング場は、レーンより低いところをボールが通り、アプローチの一部をくぐってからリターンマシンで上がってくるのですが、ここはレーンと同じ高さでボールが戻ってきて、リターンマシンで若干のアシストががあるものの戻る形。こうなると、ファールラインのところまでボールリターンがあることになります。
従って、右投げボウラーは奇数レーン、左投げは偶数レーンに入ると特に、投球できるゾーンが狭まってしまうことになります。

このボウリング場はパチンコ店の居抜きなので、ボウリング場として設計されたわけではありません。そこにローコストを突き詰めるとどんな感じになるのかという感じで出来上がったのがファンキーボウルなのだと思います。

オートスコアラー

オートスコアラーは(現)NTTデータルウィーブのWith ALを使用、なのですが、この場では来場者がオートスコアラーの操作をすることは出来なくなっています。With ALは可搬式ということもあり、全レーン分の端末は係員の操作盤内に収められ、計数違いが起きた際には店員を呼ぶ必要があります。

よく考えると、紐の状態をピンセッターは感知し、倒れなかったピンを2投目に戻すわけですが、オートスコアラーと連動はしていないということなんです。アメリカメーカーのストリングピンセッターと、日本メーカーのWith AL。連動できればいいんですけれどね。

ストライク等のアニメーションは、「すっぺぇや」方式のものです。

レーンコンディション


オイルコンディションは標準程度です。そしてやはりピンは飛びやすく、その結果自分のスコアも少しいい成績でした。
このちょっとクセの大きいボウリング場、一度は体感していただきたいですね。



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