見出し画像

【アカデミックスキルズ⑬】やりがちな失敗から学ぶレポートの注意点!

こんにちは!名古屋大学附属図書館サポートデスクの院生スタッフです。

レポートを書いたけれど、実はその書き方間違っていませんか?
多くの先輩もつまづいてきた失敗ポイントを知って、より良いレポートに仕上げましょう!


note黄色の線


思いついた順に、全部書いてしまう


みなさんはレポートを書く前にアウトラインは作りますか?簡単なもので良いので、何をどの順番に説明するか整理してから書き始めると、レポートを書くとき迷走せずにすみます。

もちろんアウトラインを作ってもいざ書き始めると「何だか雑然としているな」と感じることもあると思います。一度書いたら、必ず最初から読み直し整理したうえで、提出しましょう。

見直す時のポイントは、「不要な文・あってもなくてもどちらでも良い文は削除する」です。最小限の文章で、明確に記すことが重要です。シンプルを心がけましょう。

何をどの順で書くか検討できていない

レポートはある程度の字数を使って書くことになります。先ほどアウトラインの話をしましたが、どの順番に何を書いていくかということは気にしなければなりません。

具体的には、序論で示した問いに答えるために、まずAということを明らかにする、次に(明らかにしたAを踏まえて)Bということを明らかにするというように、序論で示した問い(大きな問いとも言います)に答えるために、必要なことを一つずつ明らかにしていき(これを小さな問いともいいいます)、結論で最後にまとめるというイメージを持つといいでしょう。

レポートは、目的地に到達するために、段階を一段一段登っていくようなものです。どの段を最初に持ってくるのがよいか、次にどの段を設置するのがよいのかを気にかけながら、書き進めていってください。

画像1

必要な寄り道とは?

レポートではゴール(結論)まで最短距離で向かうことが望ましいです。そのため、問いと答えを結ぶ道筋とは無関係になってしまった文は削りましょう。

一方で必要な寄り道もあります。例えば、参考文献の出典などは必ず書く必要があります。この場合は、本文に書くのではなく注をつけて書くことが多いです。

引用にあたって注意しなければならない文献の情報などは、レポートの問いと関係なくても書く必要があります。例えば、ある書簡を引用する時、まだその著作権が切れておらず、かつ本人と連絡を取れなかったため引用の許可を直接得ることもできませんでした。書簡はプライベートなものであるため、個人情報保護の観点から、個人名を伏せて内容のみ引用するという方法をとったとします。この場合、注に著者名を伏せて引用していることを書き  ます。

このように、レポートに直接関係しないけれど必要な情報を注で書くという方法もあります。

思考プロセスを実況している

書いたレポートが、自分のやったことを報告するだけのものにはなっていませんか?たとえば、「まず、○○ということに興味を持ったので、図書館の××という棚の付近を探し、○○という本を読んでみたが、そこに必要なことは書かれていなかったので、次に××という本を読もうと思ったが、それは図書館に所蔵がなかった」というようなものです。

自分がどのような手順でレポートを作成したか、ということを書く必要はありません。

反省や決意表明でしめくくる

これは「今回は○○という本しか読むことができず、××という分野に関しては情報を得ることができなかった。今後はその点に気を付けて、△△についても知識を深めていきたい」といったものです。

個人的な反省や決意またはレポートを書いた感想は書く必要のないことです。いかに自分が頑張ったかを記しても、レポートの質の向上にはつながりませんし、むしろ質を損なうことになります。

厳密・正確な表現を選択できていない

皆さんの書いたレポートには「だいたい」「かなり」「とても」などの言葉は使われていませんか?このようなものごとを曖昧にする言葉は不用意に使わないように気をつけましょう。

例えば「かなり多い」「とても少ない」などの言い方には、その言葉を使用する側の主観が入るため厳密ではありません。具体的な数字やデータを用いて示しましょう。

また専門用語の正しい意味を知った上で使うということも重要です。例えば「山の高さ」という表現は学術的な文章では使用できません。山のどこからどこまでの高さを示しているのかが、不明確だからです。この場合は「山の標高」が適切な表現となります。専門用語は各分野にそれぞれ存在しますので、その点に注意しましょう。

以上は、レポートを書き始めたばかりの頃に見られる失敗しがちなポイントです。これらの点に気をつけるだけでぐっとレポートの質を高めることができるので、ぜひ活用してみてください!

人文学 D2

note黄色の線

#レポート #アカデミックスキル #大学生

名古屋大学附属図書館 ラーニングコモンズ

名古屋大学附属図書館 サポートデスク 目次






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?