見出し画像

プロットがどれほど大事かという話③


この記事の3つのポイント

①プロット作りのゴール=やりたいことを明確にする
②プロットの作り方に正解はない
③いろんな作家のプロットを見よう

【前回の記事】

プロットはどうやって作る?

プロットの作り方は本当にいろんな形があるので「額賀の場合は」という話しかできないのですが、私のプロットの作り方を紹介します。

こちらは、2018年7月刊行の『風に恋う』という青春小説のプロットです。

ウインドゲイザー_プロット170421_1

ウインドゲイザー_プロット170421_2

ウインドゲイザー_プロット170421_3

ウインドゲイザー_プロット170421_4

このプロットで担当編集からOKが出て、執筆をスタートさせました。

しかし、『風に恋う』を読んでくださった方はお気づきかもしれませんが、序盤以外はストーリーの展開がプロットと異なります。主人公の名前や演奏している楽器すら違います。仮タイトルも『風に恋う』とは全然違いますね。私にとっての仮タイトルは担当編集とやり取りするときのコードネームみたいなものなので、適当につけています。(「ウインドゲイザー」という言葉はその後、『風に恋う』の英語タイトルとして残りました)

しかも物語の後半部分はこの時点でほとんど決めていません。プロット、プロットとうるさい額賀ですが、自分が小説を書くときは物語が進めば進むほど「書いてみて流れで決めたい派」の人間です。だからこそ、私にとってプロットはあくまで「旅のしおり」なのです。


こちらは、2019年11月刊行『タスキメシ 箱根』というスポーツ小説のプロット。

タスキメシ続編プロット180702_1

タスキメシ続編プロット180702_2

タスキメシ続編プロット180702_3

こちらは比較的プロット通りに書き進めたのですが、やはりプロットの時点で後半を決めていないので、書きながら展開を考えていきました。大学生が箱根駅伝を目指す話ですが、プロットの時点では主人公が出場できるかどうかすら決めていないですね。

どちらも基本の作りは同じで、

【仮タイトル】
【概要】
【登場人物】
【ストーリー】

この4つから構成されています。ストーリーの後半を考えないとはいえ、割とスタンダードな作り方だと思います。

【概要】の部分が、私の「この小説の中でやりたいこと」です。できるだけ短い文章でズバリどういう話なのか編集者に伝わるように書きます。

……といっても、編集者によっては「ストーリーは最後まで書いて!」と言われるので、そんなときは無理矢理それっぽい展開をテキトーに書いて(失言!)提出することもあります。

ぶっちゃけ形や項目は重要ではなく、作品の中でやりたいことを明確にするのがプロット作りのゴールだと思っているので、やりたいことさえ決まってしまえば、ストーリーの展開は書きながら決めるから今はどうでもいい、というのが額賀のスタンスです。

誰かのプロットを真似るもよし、自分に合った形で自由に書くもよしです。

……といっても、「自分に合った形なんてわかるかい!」という人もいるでしょう。

そんな人のために、参考資料を紹介します。


オススメ参考資料

作家の伽古屋佳市さんがやっているYouTubeチャンネルです。

小説家が自分のプロットについて語る動画が何十本もあります。私も出演しています。

作家によってプロットの作り方が千差万別なのがよくわかる動画なので、自分に合いそうな作り方をこの中で探ってみるのもいいかもしれません。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
ありがとうございます。
40
小説家。青春小説やスポーツ小説をよく書きます。2015年松本清張賞・小学館文庫小説賞受賞。『タスキメシ』『拝啓、本が売れません』『風に恋う』『競歩王』など。詳しくは公式サイトへ▶http://nukaga-mio.work/

こちらでもピックアップされています

小説の書き方講座 副読本
小説の書き方講座 副読本
  • 35本

額賀が講師をしている小説講座・ワークショップ・授業の副読本的な記事をまとめています。

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。