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日本の美男子を描く! 絵描き、文筆家、ラジオMCで、時代劇リサーチャーのNuiと申します

絵描き、文筆家、ラジオパーソナリティで「時代劇リサーチャー」のNuiと申します。
主な絵のモチーフは、時代劇に登場する日本の美男子です。
(もちろん美女も大好きです)

Instagram、Twitter、pixivFANBOXで活動報告をしています。
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メール:nuiarisawa@gmail.com

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https://twitter.com/masaryubaby


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Instagram(時代劇のみ)



Profile

Nui
10月16日 神奈川県横浜市 出身在住
画家・文筆家・ラジオパーソナリティ
2021年より絵の活動をはじめ、主に時代劇を中心に日本の美男子を描く。
2023年に発行したマンガ風ZINE『はじめての政竜入門〜「仕事人V」からたのしむ必殺シリーズ〜』が注目を集めたことをきっかけに、ラオ番組「時代劇が好きなのだ!」のパーソナリティに起用される。
2024年からはリイド社『コミック乱』でのイラストコラムが連載開始。
黄金期非世代の若手の時代劇絵描きとして、各方面で活動中。

【主な仕事】
・FMラジオフチューズ「時代劇が好きなのだ!」パーソナリティ(2023年〜)※アプリで全国、海外からも聴取可
https://note.com/jidaigeki

・リイド社『コミック乱』イラストコラム連載(2024年〜)※乱は月刊漫画誌3位の売り上げ
https://www.leed.co.jp/4910138270342

・スクウェア・エニックス『ファイナルファンタジーⅩⅥ』TVCM、巨大デジタルサイネージ広告絵画制作(2023年)※世界同時展開
https://jp.finalfantasyxvi.com/news/20230619_01/

など

【Exhibition】
Dec.4-12 2021
二人展「日本の美男子~美の継承~」ミレニアル世代が描く昭和スター・大川橋蔵×京本政樹:銀座ギャラリー・ピエニュ

Statement

日本の美術史における美男子

 日本の美術史における美男子の定義は時代により変化するが、たおやかな稚児等が主役の中世から、江戸中期以降には「死」や「血」のにおい、鋭さが加わった。容姿は色白で柳腰、すっきりした顎、つり上がった眉と目で、闘いの気配もある。また戦前・戦中派までの武士道や、衆道等の色濃さも忘れてはならない。大正には高畠華宵(1888〜1966)の描く「死に向かう」美少年たちが人気を博したが、中性的な面立ちの彼らが傷つき、仲間と寄り添う姿は、男女ともに自己愛(ナルシシスム)と自己投影、嗜虐のエロスの眼差しを集めたようだ。Nuiはこれらの美意識を、日本の古典的な耽美と頽廃の美学と定義する。

 同性に限らず、女性たちが鈴木春信(1725〜1770)の浮世絵に見られるような男女の区別がしにくい若衆に惹かれたのは、自分と似て自分にはない非現実的な存在だからという。男性も同じく、自己投影と女性の生理的な生々しさがないことを理由に男色を美化した。男も女も人間であり、性の境界線や拘りは薄かったと思われる。これらは互いに対立し依存し合いながら万物を形成しているという「陰陽論」に通底すると考える。

モチーフとしての時代劇俳優と「対」

 Nuiは日本で古来より愛された美男子を現代に表現するべく、中性的な容姿の時代劇俳優を選んだ。「美男画」の要素には、美しい容姿以外にも精神性や生き方を求められる。時代が移ろうと、美男の在り方も封建主義的な美学に民主主義的な美学が加わったが、昭和から令和を生きる俳優たちは、そのどちらも体現できる稀有な存在だ。

 さらに、中性的な美男子に、現代的で男性らしい時代劇俳優が並ぶことで「対」となる。悲劇性を愛し、元来中性的な男性に愛着を持ちながら、明治以降に西洋美術が流入してマスキュランな肉体美にも目覚めた日本人にとって、この陰陽的なコンビネーションはひとつの理想型だったのではないか。

日本の美男子の再定義

 Nuiは彼らをモチーフに用いて、日本の美男子の概念を表現し、耽美・頽廃・陰陽をテーマに、願望と夢、現実と観念の統合と具現化を試みる。日本の美意識を表現してきた線画と、外国文化からインスパイアされるポップさと鮮やかな色を組み合わせることで、見る者の古めかしさへの抵抗を薄め、これらの美を現代に継承、あるいは蘇生する試みを追求する。

 さらに国内で多様性に埋もれて形骸化されつつある美意識を海外に輸出することで文化継承を図り、若年層や外国人にも日本の耽美的な美の浸透・逆輸入を狙い、国内でふたたび時代劇が表現する美の見直しが行われることを願う。

Nui
令和6年7月18日


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