アナログスポーツゲーム大会にお化けを愛するアーティスト…⁉発掘された地域の魅力

こんにちは、『ちいき新聞』編集部の広田(@tahirom2)です。突然ですが今回は、「金のペンシル杯」受賞作品を大公開! 「金のペンシル杯」とは、『ちいき新聞』に掲載された記事の中から特に優れたものを選出し、表彰するイベントです。『ちいき新聞』の記事は、各地域に住んでいる「レポーターさん」がネタを上げ、取材・執筆してくれています。レポーターさんについては、編集部の橋本いくらさんのnoteに詳しく書かれていますのでぜひ見てみてください。


対象期間内に『ちいき新聞』に掲載された記事の中から、各担当編集がノミネート作品を選出し、編集部が「着眼点」「取材内容」「構成力」の3軸で選考を行っていきます。審査は、文章力よりも取材に重きを置いています。半年ごとに開催しており、今回が12回目の開催です。

<第12回 選考対象期間>
2019年6月21日号~2019年12月27日号

『ちいき新聞』は週刊発行で、千葉県39版、埼玉県9版、茨城県1版の全49版ありますので、相当数の記事の中から選ばれることになります。今回は6本が最終選考にノミネートされ、その中から3本が見事優秀賞に選ばれましたのでご紹介させていただきます(レポーターさんはペンネームでご紹介します)。

「金のペンシル杯」受賞3作品&ノミネート3作品

①千葉を応援し隊_チバベジ_page-0001

「レスキュー! 被災野菜 チバベジ ~野菜がつくる未来のカタチ~」

レポーター:みんみんさん
主な掲載エリア:千葉県市原市

~担当編集コメント~
昨年、千葉県を台風15号・19号、21号による大雨が襲いました。中でも特に被害が大きかったのが市原エリア。そんなときに市原エリアのみんみんさんから、「チバベジ」を取材したいとのメールが。千葉の復興を応援するシリーズ記事「千葉を応援し隊」の第1弾として、すぐにお願いしました。掲載後は、「見ましたよ」「こんな記事を待っていた」などと声を掛けてもらった他、「寄付をしたい」という問い合わせも入り、「読んだ人に行動してもらう」という点において、担当した記事の中でも一番反響の大きな記事でした。「チバベジ」は、その後ローマ法王の昼食に使用されるなど、ちいきから世界へ旅立ちました。大変な状況の中でも、情熱を持って記事を書いてくれたみんみんさんに感謝です!


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「eスポーツじゃないョ aスポーツだョ!! アナログスポーツゲームで遊ぼう」

レポーター:えこさん
主な掲載エリア:茨城県守谷市

~編集担当コメント~
ボードゲームや野球盤などのアナログスポーツを楽しむイベントが守谷市で行われていることを紹介している記事なのですが、今ではちょっとマイナーなゲームにイキイキと楽しそうな参加者の姿が、写真からパッと伝わってくるところがすごく気に入っています。えこさんがイベント当日に取材に入り、楽しむ写真や優勝者のコメントなどを撮影・取材してくれたことで、リアルな情報やアナログスポーツの魅力がしっかりと伝わってくる記事となりました。こういったマニアックな地域の人たちの活動は、なかなか地場に根付かないとみつかりません。ネットワークやアンテナを張り巡らせ、地域密着のネタを見つけてくれました。


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「松伏町在住 お化けを愛するアーティスト 北葛飾狸狐さん」

レポーター:テツさん
主な掲載エリア:埼玉県北葛飾郡松伏町

~編集担当コメント~
ネタ元は一般紙の小さなコラムで、ご提案いただいてからネット等で調べましたが、どこにも「松伏町」はおろか「埼玉」のキーワードもヒットしなかったので、よくぞ見つけてくださったと感心しました。夏といえば怪談、肝試し、そんなタイミングで地元ゆかりの妖怪作家の話題を伝えられたことは、まさに「わが意を得たり」。ちょっとドキッとする妖怪作品の写真と、ご本人の穏やかな写真との対比も面白く、記事内容もこれまでとこれからがきちんと取材できていて親近感がわきました。掲載後に、読者からも「地元にこんな方がいるとは知らなかった。こういう記事はとても面白い。今後もこうした記事が読みたい」とお電話をいただきました。

今回の受賞作は以上の3本です。受賞されたレポーターの皆さん、おめでとうございます! 惜しくも受賞は逃しましたが、最終選考に残ったあとの3本も素晴らしいので、ここで紹介させてください。

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「17歳の女流棋士誕生 磯谷真帆さん」

レポーター:カメさん
主な掲載エリア:千葉県習志野市

~編集担当コメント~
アマチュア代表として女流プロに挑戦し、プロ棋士になった礒谷さん。この情報をつかんでくださったのは、自身の息子さんも将棋をしているというカメさんでした。だからこそいち早くつかめた情報であり、かつ、本文の出だしが「勝負飯はカツ丼」というトリッキーにも思える始まり方で、読んでいる人の心をつかみます。そういうちょっとした情報が身近に感じさせますし、カメさんだからこそ切り込めたところかなと思っています。同時にお母さまにも話を聞いてくださっているのも、カメさんのお人柄で実現したのかなと。「もっと大きな舞台で対局できる人になりたい」という最後の決意も、17歳という若さながら芯の強さを感じさせ、応援したいという気持ちにさせてくれます。情報を得るアンテナ、記事にするコミュニケーション力、筆力、すべてが揃ってこの記事が完成したと感じます。


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「東京スカパラダイスオーケストラ×習志野高校吹奏楽部 夢のコラボ」

レポーター:カメさん
主な掲載エリア:千葉県習志野市

~編集担当コメント~
「スカパラと習高のコラボを取材したい」と連絡が来てから、すぐに取材をとりつけてくれました。その時点でスカパラとの件で習高に取材が入ったのはちいき新聞が初めてだったそうです。レコード会社とのやり取りもしてくれて、ボーカルの茂木さんからもコメントをもらうという凄技を見せてくれました。SNSでも拡散され、話題を呼んだ1本でした。


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「脚本家・水木洋子邸を訪ねる」

レポーター:ショーさん
主な掲載エリア:千葉県市川市

~編集担当コメント~
単純なスポット紹介ではなく、訪ねた後、水木洋子についての詳細を調べられるよう、資料展示のミュージアムも合わせて紹介。2カ所について、まず事前にロケハンを行って使用写真の相談をしてくださいました。また、天候が悪くて良い写真が撮れなかったと、再度足を運んで撮影されるなど、手間暇かけて丁寧に一つの記事を仕上げていただきました(連続して足を運べるよう地図も掲載したのですが、案内板の位置など指示も細やかでした)。

以上、「第12回 金のペンシル杯」ノミネート記事6本のご紹介でした。いかがでしたでしょうか。

どれもそこに暮らすレポーターさんの視点があってこそお伝えできた地域の一面です。今回ご紹介した記事はもちろん、毎週掲載している記事の一つひとつが『ちいき新聞』の価値であり、地域の価値だと思っています。

レポーターさんあっての『ちいき新聞』。改めて支えてくださっているレポーターの皆様に感謝いたします。そしてこれからもよろしくお願いいたします!


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