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テレホーダイでネットの海へ飛び出した話。

#はじめてのインターネット  ってタグを見た瞬間、大学生に戻りました。

大学生になった僕。
両親に買ってもらった初めてのノートパソコンは、
小さめのお道具箱みたいなNECのLavieだった。
時は折しもインターネットが多くの人に広まっていった時期。
自分もそんなみんなに追いつきたいと、親にネット開通を頼んだものだった。

ダイヤル回線で初めて繋いだ時の「ピーガガガガガ」という音と、
その先に待っているであろうネットの世界へのワクワクは忘れない。

ちょうど大学の先輩で詳しい人がいて、自分ですでにHPを持っていた。
ネットに慣れると今度はHPを作ってみたくなり先輩に聞いたところ、
部活のページをお前が作り、管理してくれないか?と頼まれた。
ホームページビルダーを使って、夜な夜な作る日々。
タグもわからずに、今みたいに気軽にネットで検索なんかできない時代に
四苦八苦しながらなんとかできたHPは、今は跡形もないけど頭の中にはしっかり残っている思い出のページ。

吹奏楽の世界では知名度はある大学だったので、公開してすぐにいろんな人からメールや掲示板に書き込みがあった。
管理人としてさまざまな人と交流し、個人のページを訪れていると、
時間が、そして常時接続でないので電話代がいくらあっても足りない。
そこで半年も経った頃テレホーダイの存在を知り、これまた頼み込んで契約した。

23時になるとテレホーダイ開始。なかなか繋がらずヤキモキしながら何度も接続ボタンを押したっけな。
繋がったらそこは泳ぎ放題の大きな海だった。

そのうち先輩から、チャットというものがあると聞く。
なんでも複数の人たちと会話ができるらしい。
その先輩が出入りするチャットに入る時のドキドキ感。
チャットに入ってからの会話の楽しかったこと楽しかったこと。
入り浸ってたのが音楽とか吹奏楽の業界だったからなのか、
今のSNSみたいに完全に自分を偽って参加している人が多いわけではなく。
割と等身大の自分で参加できたし、周りも同じように参加してたような気がする。
気づけば、毎日2時3時。大学生でよかったと思っていた。

そのうち、会ってみたいですねーって話になっていわゆる「オフ会」に参加した。
みんな想像通りの人たち。今と違って、危ないことは少なくとも自分の身の回りにはなかったし、実際楽しい時間の数々を過ごした。
その人たちとは、今でももう個人のHPはないけどSNSに場所を移していまだに交流があったり、仕事上で付き合いもあったり。
そう考えれば、ネットの世界のおかげで自分の幅も広がったなーと今でも思う。

とかく、ネットで知らないと知り合うって今では悪いイメージしかないし、生徒には不用意な情報は知らない相手に知らせるなと伝えている。
けど、知らない人と関わることで新しい世界が開けることもある。
ただ、インフルエンサーみたいな人たちの投稿を読むだけ、YouTubeを見るだけじゃなくて、
ほんと普通の趣味が合う人と、軽いきっかけで繋がりができた人と出会う、そういうチャンスがある世界でまだあって欲しいなと、インターネット歴20年を超えたおじさんは時々思うのです。

#はじめてのインターネット

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